NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は3月24日、経済産業省・国土交通省が主導する「フィジカルインターネット実現会議」に設置されている「化学品ワーキンググループ(WG)」が行った実証実験で、同一コンテナを使った往復の鉄道輸送が可能なことを確認できたと成果を発表した。
化学品WGには荷主企業、物流事業者を中心とする86企業・1大学、日本化学工業協会、石油化学工業協会、経産省・国交省の関連部署等が参加。NXHDグループの日本通運も物流事業者として参画している。
実証実験は2025年8月から2026年1月まで、東海・中国地区における鉄道輸送による共同物流実現に向け、化学品WG内の三菱ケミカル、東ソー、三井化学と、JR貨物、日本通運が実施。
愛知県名古屋市~広島県広島市・大竹市の貨物駅を中継地点として、作業面と運用面の課題確認のため各社の各輸送ルートを単独で運行する「単独トライアル」と、同一コンテナを用いて各社の輸送ルートを連続で往復運行する「ラウンドトライアル」を行った。
さらに、机上検証として、実務への織り込みを想定した業務フローや代替輸送への切り替えも含めた判断基準、過去実績から最適な輸送スケジュールも作成した。
共同鉄道輸送の実現可能性を検証した結果、荷主3社で同一コンテナを利用して往復輸送を連続運行できることを確認。
モーダルシフトによりCO2排出量57%削減、トラック輸送距離74%削減、トラックドライバー拘束時間64%削減という効果も確認できた。
ただ、このスキームを実装する上で、31ftコンテナで貨物を輸送する場合は、使用できる貨物駅の立地制約によりドレージ距離が長くなってしまい、鉄道輸送のメリットが十分に出ないため、31ftコンテナを扱える貨物駅を基点としたスキームづくりが課題になる。
コンテナの稼働率を高く保つため、往復の安定した貨物の確保は必須で、貨物量の平準化や物流条件の緩和など荷主側の取り組みも課題になる。
今後は、20ftコンテナの選択肢を増やしてスキームの検討を続け、業界にこだわらず復路貨物の確保を進めていきたいとしている。
NXHD/中国に東アジア地域統括会社を設立し事業拡大など加速
