日本GLPは4月23日、千葉県流山市の「GLP流山プロジェクト」の第2フェーズとして、新たに先進的物流施設5棟を開発すると発表した。
すでに満床稼働している「GLP流山I~III」を含めたプロジェクト全体の総延床面積は約90万m2(東京ドーム約19個分)、総開発費用は約1840億円(GLP流山I~IIIの約590億円を含む)と、国内最大級の物流施設が誕生する。
「GLP流山I~III」は、高速・幹線道路へのアクセスの良さなど物流拠点として最適な立地に加え、工場機能も含む多様な用途への対応、人材確保をサポートする託児所や専用通勤バス、またカフェテリアやコンビニエンスストアをはじめとしたアメニティの提供などがテナント企業から高く評価され、EC大手、アパレル、3PL、食品など様々な業種の顧客によりいずれも早期に満床となっている。
「GLP流山プロジェクト」は「企業」、「人」、「地域社会」と共生していく物流施設として、「Business Solution(ビジネスの効率化とサービスの創造)」、「Work Style Solution(快適で便利なワークライフの表現)」、「Sustainable Solution(持続可能な施設づくりと地域貢献)」からなる「Co-Solution」をキーワードとしており、新たに開発する5棟を通して様々な設備、サービスを提供していくとしている。
提供する設備・サービスの例として、Business Solutionでは、人材マッチング・システムの強化/輸配送マッチング・システム 自動化、省人化へのコンサルティング/倉庫スペースのシェアリングを挙げている。
Work Style Solutionでは、厨房付きカフェテリア/託児所サービス/コンビニエンスストア専用通勤バスの増便/ジムなどのスポーツ施設/ドライバーに優しい施設づくり(仮眠スペース)。
そして、Sustainable Solutionでは、非常時の72時間電力供給(太陽光発電と非常用発電の組み合わせにより、事務所エリアのみならず倉庫・荷捌きエリアにも供給)/ LEEDなどの環境認証取得(「GLP流山I」、「GLP流山II」はLEEDゴールド、「GLP流山III」はLEEDゴールド予備認証を取得)/自治体との災害協定締結に向けた取組み等を挙げている。
日本GLPの帖佐義之社長は「このプロジェクトはかつてないスケールの物流拠点であり、従来のマルチテナント型施設単体では提供できなかったソリューションを提供することにより、カスタマーのニーズにより細やかに対応していく。フェーズ1の『GLP流山I~III』が生産から配送までを含めたサプライチェーンの統合だったが、フェーズ2ではソリューション・チェーン拠点へ、物流拠点の新しい形を提供していく」と述べた。
フェーズ1の「GLP流山I~III」が満床稼働となり、懸念されていた従業員確保も「心配したほどのことはなく、どこのテナントからも従業員の確保に困っているという話は聞かれません。逆に、他の施設で働いていた人たちが、コンビニや託児所、施設内の環境を知り、応募してくるといった好循環になっている」と帖佐社長は話す。
なお、5棟のうち、最初の1棟は2020年2月起工、2021年8月竣工の予定で、残りの4棟も約半年ごとに起工の予定。最終的に5棟目の竣工は2023年6月の予定。いずれもマルチテナント型が基本だが、テナントの要望により、BTSにも対応は可能。さらに、冷凍冷蔵倉庫の開発も高いニーズがあり、開発の視野に入っているという。
帖佐社長は「このプロジェクトを通し、流山市の地域活性化や産業振興にも貢献できると考えている。日本GLPは革新的な物流ソリューションを提供しながら、地域に根差し、物流と社会の進化をもたらすCo-Solutionを創り出していく」とコメントした。
■施設概要「GLP流山プロジェクト」第2フェーズ
施設数:5棟
所在地:千葉県流山市千葉県流山市平方/中野久木/小屋/北地区
敷地面積:約28万m2(5棟合計)
延床面積:約60万m2(5棟合計)
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