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日通/倉庫向け協働型ピッキングソリューションの実証実験実施

2019年07月11日/IT・機器

日本通運は7月11日、東京都内の日通物流センターでRapyuta Roboticsと共に、倉庫向け協働型ピッキングソリューションを用いた実証実験を6月に実施したと発表した。

<実験に使用したロボット>

20190711nittsu1 - 日通/倉庫向け協働型ピッキングソリューションの実証実験実施

<ピッキング指示画面>

20190711nittsu2 - 日通/倉庫向け協働型ピッキングソリューションの実証実験実施

この取り組みは、日通が実際に運営している物流センターで、ピッキング作業の効率化・生産性向上、作業者の負荷軽減を図ることを目的に2018年10月からRapyuta Roboticsと共同研究を開始し、今日まで、ロボットの導入に向けた検証を行ってきたもの。

実証実験では、倉庫内のピッキングエリアにおいて人や物に干渉することなく稼働するRapyuta Robotics のロボットを使用し、同一の出荷オーダーを用いて、人員のみで作業を行った場合とロボットを併用した場合の、歩数・移動距離・ピッキング終了までの総作業時間等を計測し、比較を行った。

ロボットは「既存の倉庫で、レイアウトやマテハンを変更することなく導入が可能」「自動走行で、複数台同時に導入することも可能で、作業量の増減にも柔軟に対応可能」「作業者は、ピッキングした荷物を持ち運んだり、カートを押すことが不要」「ピッキング指示がロボットのモニターに映し出されるため、作業者はピッキングリストの所持が不要」といった特徴を持っている。

また、「ピッキングした荷物は、ロボットに搭載されたスキャナーでバーコードを読み込み、正誤確認するため、作業者はスキャナーの所持が不要」「作業者は目的の棚前で停止しているロボットの場所へ移動することでピッキングが可能であり、レイアウトやロケーションの熟知が不要」「倉庫のレイアウト変更や倉移し、倉庫移転等があった場合も容易に対応が可能」といった特徴もある。

実証実験により、人とロボットが安全に協働できることやロボットの利用によって作業時間が短縮されることを確認。今後は、9月を目途に更なる実証実験を行って評価・検証し、2019年度中の既存倉庫への導入を目指す。

<全体概要図>

20190711nittsu3 - 日通/倉庫向け協働型ピッキングソリューションの実証実験実施

なお、作業者とロボットの協働については、作業者はピッキングエリア内でそれぞれの担当エリアを決め、そのエリア内に自動走行で到着したロボットのモニターに表示された出荷オーダーに従い、ピッキングした荷物を預ける。

また、ロボットが搬送の工程を担当するため、作業者は倉庫内の全エリアを歩き回る必要がなくなり、作業負荷の軽減、作業時間の短縮が図られる。

そして、複数のロボットを導入することによって、作業者は継続してピッキング作業を行うことができ、生産性の向上が期待されるとしている。

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