三井不動産は11月5日、千葉県船橋市で開発を進めている街づくり型ロジスティクスパークプロジェクト「MFLP船橋」について、都内で会見を開き、現況を説明した。
＜MFLP船橋の開発エリアマップ＞
MFLP船橋は3棟の大型物流施設と付帯施設などで構成される総延床面積70万m2の拠点。今回、2棟目の物流施設「MFLP船橋II」と、付帯施設の「MFLP船橋・＆GATE」を10月に竣工した。
＜MFLP船橋II＞
＜スカイデッキ＞
＜女性社員のアイデアを取り入れたパウダールーム＞
＜エントランスに設けたセキュリティゲート＞
＜最上階に設置したオフィススペース＞
MFLP船橋IIは地上8階建て延床面積22万5000m2。2016年10月に竣工した「MFLP船橋I」の「空」をコンセプトとした外観デザインと親和性を持たせ、「海」をモチーフにした外観デザインに採用した。
庫内は、1フロアの床面積が2万3000m2程度で、全館空調設備を実装。最上階には眺望を生かしたオフィス空間を設けたほか、施設従業員の満足度向上施策としてオーシャンビューを望むラウンジやスカイデッキを整備するなど共用スペースも充実させた。
施設内では「セキュリティゲート」や「顔認証システム」を採用し、館内セキュリティを強化。また、震災時の被害を軽減する免震構造や72時間電源を供給し続ける「非常用発電設備」を整備するなど、トップレベルのBCP設備も兼ね備えた物流施設となっている。
＜MFLP船橋・＆GATE＞
＜カフェテリア＞
＜フィットネスルーム＞
＜オープンオフィススペース＞
＜レストルーム＞
MFLP船橋全体の付帯施設となるMFLP船橋・＆GATEには、厨房付きの「カフェテリア」や、シャワー・更衣室を完備した「フィットネスルーム」、MFLP船橋の従業員も利用可能な「保育施設」、施設従業員に自由で新しいワークスタイルを提供する「オープンオフィススペース」、仮眠も可能な「レストルーム 」、トランクルーム・ワイン倉庫機能を備えた「ストレージサービス」など、幅広い機能を持たせた。
＜MFLP ICT LABO 2.0＞
また、MFLP船橋・＆GATE内には、MFLP船橋Iに設置して好評だった物流ICTショールーム「MFLP ICT LABO」（床面積132m2、展示機器16台）を面積10倍、展示機器2倍以上に拡大し、入荷～出荷まですべての物流業務フローを自動化した「フルオートメーション物流モデル」を展示する「MFLP ICT LABO 2.0」として2020年2月に稼働させる。
展示されるフルオートメーション物流モデルには、各分野の最先端物流ICT機器を選定したほか、在庫管理や各機器の処理能力・起動スピードの調整を行うWMS（倉庫管理システム）を一から構築。このフルオートメーション物流モデルによって、自動化・省人化ソリューション営業のさらなる強化を目指す。
＜MFLP船橋IIIの完成イメージ＞
＜緑地空間と誘致予定のスケートリンク＞
このほか、MFLP船橋では、10月に竣工したMFLP船橋IIが2019年内にも満床稼働となる見通しから、さらなる施設需要に対応するため、3棟目の物流施設「MFLP船橋III」について当初の計画を半年前倒し、9月に着工した。
MFLP船橋IIIは延床面積26万8400m2と三井不動産が開発してきた中で過去最大の物流施設で、2021年6月に竣工予定。同施設の竣工をもってMFLP船橋が全体完成する。
また、MFLP船橋IIIとあわせて、MFLP船橋の敷地内では周辺住民の憩いの場となる2万m2の「緑地空間」の開発にも着手。緑地内には、スケートリンクの誘致が決定しており、国際スケート連盟基準準拠の60m×30mのAリンクと、練習場としての機能を担うBリンクの2面のリンクを完備する予定だ。
＜三木孝行常務・ロジスティクス本部長＞
MFLP船橋の開発について、三井不動産の三木孝行常務・ロジスティクス本部長は、「MFLP船橋IIは、庫内やオフィス、アメニティ等の全てで世界最高グレードの品質を実現した。さまざまな福利厚生機能を充実させているが、これは良い人材を集めるための必須条件で、MFLP船橋IIIや今後の施設開発でもこの方針は継続していく」とコメントした。
■施設概要
「MFLP船橋II」
所在地：千葉県船橋市浜町2-6-25
敷地面積：4万7937m2
延床面積：22万4834m2
規模：地上8階建／RC・S造／免震構造
竣工：10月
「MFLP船橋III」
所在地：千葉県船橋市浜町
敷地面積：5万8900m2
延床面積：26万8400m2
規模：地上8階建て／免震構造
竣工：2021年6月
