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ドローンによる高品質医療物流/熊本赤十字病院他が計画書公表

2019年12月06日/未分類

熊本赤十字病院、小国公立病院は12月6日、救急・災害時ドローンプラットフォームネットワーク(DPN)として、ドローンによる高品質医療物流サービスの実現に向けた実証試験計画を明らかにした。

<記者発表前の関係機関による合同会議の様子>

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<実証実験に使用するドローン>

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<合同会議参加者>

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計画書によると、活動趣旨は、救急医療および災害医療現場において、ドローン(航空・陸上・水上)を使用し、医療情報収集・使用(ハザードマップなどを利活用した情報の可視化)、医療資器材搬送などの後方支援活動を行うことを目的とする。

また、ドローンの利活用に関する実証活動を通して、全国に散在する関連した医療機関・研究機関との連携を行なうことで課題解決を行い、国内研究全体の効率化活動を支援する、としている。

この実証により、「人と社会のまさかの時に役立つために普段使いできるレベルの高品質医療物流をドローンで実現」することをめざしている。実証実験は2020年2月下旬をめどにしている。

実働シナリオは、1.大型台風による洪水発生による道路寸断情報、2.小国公立病院から血液センターへ緊急血液搬送の要請、3.小国公立病院へのラストワンマイルへの陸路アクセス不能確認、4.全天候型医療ドローンによる輸血・医療資機材搬送等について熊本赤十字病院から要請依頼、5.DPN実活動開始、というものだ。

資機材は、「災害想定・シナリオ説明ボード(プロジェクタ)」「地域の地図(位置関係や陸路遮断場所の分かるもの)」「ドローン・輸血保冷庫・模擬輸血・医療資機材」「プロジェクター(3台)」を用意する。

<高品質医療物流サービス等の実証運用フロー図>

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<高品質医療物流サービス等の搬送ルート(案)>

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なお、実証試験基幹の役割は、東京電機大学が、実証の統括機関として、DPN全体の運用管理及び実証タスクコントロール、各機関等への活動支援を行う。

日本医科大学千葉北総病院は、救急・災害医療に関するオペレーションの統括、課題抽出や後方支援活動についての支援を行う。

熊本赤十字病院は、医療物流、人道支援ロジスティクスの観点から、ドローンを用いた高品質医療物流の実現に向けた課題の提起、抽出を行う。また、国内外の研究機関と連携し、成果物を国際赤十字、国際NGO等に共有する。

小国公立病院は、地域医療を支える医療機関として、平時、災害時の医療活動におけるドローンの利活用のニーズ、サービス形態について提言する。

芝浦工業大学は、D24Hを活用し、災害状況全般、医療機関情報等をドローン運行情報などをハザードマップ上に収集し描画、展開する。

イームズロボティックスは、高品質医療資機材搬送等におけるドローンの機体アレンジ及び空路調整、運行コントロールを行う。

トッパン・フォームズは、高品質医療資機材搬送ユニットの開発及び搬送中のトレーサビリティ管理を行う。

鴻池運輸(九州産交運輸)は、高品質医療資機材のロジスティックからの搬送運用や中継地点からの最適ルート設定等の運用を行う。

アルムは、Joinを使った搬送元から搬送先への高品質医療資機材に関するセキュアな情報連携ツールとして活用する。

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