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景気動向調査/51業種中48業種が悪化、運輸・倉庫も大きく下落

2020年05月08日/調査・統計

帝国データバンクは5月8日、「TDB景気動向調査(全国)」を発表した。

<全国の景気DI>
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それによると、.2020年4月の景気DIは前月比6.7ポイント減の25.8となり 7か月連続で悪化、前月に続いて過去最大の下落幅を更新した。国内景気は、経済が収縮するなかで企業活動が制約され、急速な悪化が続いた。今後は、新型コロナウイルスの収束など不確実性が強く、景気後退が続くと見込まれる。

運輸・倉庫業界も例外ではなく、景気DIは前月比5.3ポイント減の22.4となった。

現在について、食品の配送業務が好調(一般貨物自動車運送)、外出を控え、図書館も閉館しているため、本の購買意欲が高まり出版流通の売上としては前年を維持(普通倉庫)という意見もあったが、新型コロナウイルス感染症の影響から、地域内での消費の落ち込みが著しい。特に水産物の需要減が大きい(冷蔵倉庫)、販促関連の商材がほぼ完全に止まっている状態(こん包)といった景気が悪いとする意見すが目立った。

一方、先行きについては、客先のシェア分散と危機対応が効果的となっている。ただし長期にわたる現状は予断を許さない(普通倉庫)、当初の状況より鎮静化が長引く予想もあり、また物量が戻ってくるまでかなり時間がかかると予測(港湾運送)、鋼材の輸送について、内航船は空の状態で陸上も同様。大手建設も休業しており先行きがみえない(一般貨物自動車運送)といった悲観的な意見が大勢だった。

なお、全業界では、全10業界、51業種中48業種が悪化した。「建設」「製造」「卸売」の3業界、「輸送用機械・器具製造」など14業種で前月からの下落幅が過去最大となった。また14業種で景気DIが過去最低となった。

景気DIは、50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目となる(小数点第2位を四捨五入)。また、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」で算出している。

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