日本物流団体連合会は6月8日、「第21回 物流環境大賞」の受賞者を発表した。
「物流環境大賞」は、西濃運輸の「特別積合せ貨物運送事業における路線便の『運び方改革』」が受賞した。
この取り組みでは、貨物専用列車やRORO船を用いたモーダルシフト、ダブル連結トラックの運行、大型ハイブリッドトラックの導入によって、会社として大幅なCO2排出量の削減や、ドライバーの省力化を実現しており、環境負荷低減と物流効率化の範となる取り組みとして功績が評価された。
このほか、部門賞では物流環境保全活動賞(3件)、物流環境啓蒙賞(1件)、物流環境負荷軽減技術開発賞(3件)、日本物流記者会賞(1件)、物流環境特別賞(9件)を選定している。
■「第21回 物流環境大賞」受賞者と受賞内容
「物流環境大賞」
被表彰者:西濃運輸
功績事項:特別積合せ貨物運送事業における路線便の「運び方改革」
「物流環境保全活動賞」 (3件)
被表彰者:北越コーポレーション、北越物流、日本紙運輸倉庫、エービー産業、日本貨物鉄道、センコー
功績事項:含水パルプ(DIP)の三重県→新潟県への輸送の空コンテナ(20ft)回送を活用した鉄道モーダルシフト(私有 20ftコンテナのラウンドユース)
被表彰者:日本梱包運輸倉庫、東都積水、九州積水工業、オーシャントランス
功績事項:21mフルトレーラーと内航船利用による、長距離往復輸送での環境対応及び乗務員負荷低減
被表彰者:日本通運、TOYO TIRE、日本貨物鉄道
功績事項:モーダルシフトで安定的製品供給
「物流環境啓蒙賞」
被表彰者:クリモトロジスティクス、日本通運、日本パレットプール、日本貨物鉄道、協同運輸
功績事項:「フォールドデッキ」導入×「エコライナー」利用の合わせ技で「物流改革を推進!」と更なる改善でラウンドユース(往復荷)
「物流環境負荷軽減技術開発賞」(3件)
被表彰者:NEXT Logistics Japan、アサヒグループホールディングス、江崎グリコ、千代田運輸、トランコム、ユーネットランス、日野自動車
功績事項:新たな幹線輸送スキームの事業化策
被表彰者:バンテック
功績事項:モバイルTMS(運行管理システム):スマートフォンAPPを活用し、”空気” を “運ばない” トラック輸送を実現
被表彰者:商船三井テクノトレード
功績事項:PBCF(プロペラボスキャップフィンズ)の開発による環境負荷低減寄与について
「日本物流記者会賞」
被表彰者:ヤマト運輸
功績事項:日本初、宅配に特化した小型商用EVトラックの導入
「物流環境特別賞」(9件)
被表彰者:ニチレイロジグループ本社
功績事項:低温物流施設におけるフロン漏えい防止体制の構築及び、環境負荷軽減への取組み
被表彰者:三井倉庫
功績事項:~持続可能な原材料調達物流を目指して~門前倉庫を活用し、原材料輸送を効率化
被表彰者:富士山の銘水、佐川急便、全国通運
功績事項:富士山の銘水モーダルシフト推進事業
被表彰者:積水化学工業、センコー
功績事項:住宅部材のハブ物流化とトレーラーシャーシによる海上モーダルシフトの取組み
被表彰者:日立物流
功績事項:新型専用輸送コンテナ開発による再生資源廃棄物輸送の 輸送効率向上への取組み
被表彰者:コルテバ・アグリサイエンス、丸全昭和運輸、高崎通運、日本パレットプール、日本貨物鉄道
功績事項:パレット化による輸送の効率化及び鉄道輸送によるモーダルシフトの実施
被表彰者:クレシア物流、静岡運送、川崎近海汽船
功績事項:内航RORO船活用による海上モーダルシフト
被表彰者:日本通運、日幸製菓
功績事項:冷凍コンテナ利用でチョコレートの鉄道輸送
被表彰者:鴻池運輸
功績事項:物流センター活用・集約化による空車走行解消によるCO2削減・効率化