アイカ工業は7月1日、福島工場に建設した危険物立体自動倉庫の稼動を開始した。
新倉庫は高さ20m、延床面積700m2で、総額7億円をかけて建設。自動ラック設備による業務の自動化が可能で、出荷業務の効率化や出荷ミス削減にも寄与。地震対策として、ラックの揺れを抑制する制震構造や、地震到達前に自動で設備が緊急停止する緊急地震速報P波連動自動制御システムを備えている。
アイカ工業では、化成品の在庫拠点を消費地近郊の首都圏に分散配置していたが、早急な配送対応が可能な反面、入出庫が複数回発生し作業が増えることが課題となっていた。
そこで、福島工場を核とした配送ネットワークを構築するとともに、工場内に建設した新倉庫へ在庫拠点を集約することで、在庫の一元管理と合理化を実現し、東日本エリアへの迅速・安定的な製品供給と物流コストの削減を可能にした。
アイカ工業の小野社長は、倉庫建設の狙いについて「人手不足による物流費が上昇傾向にあり、効率化が喫緊の課題となっている。福島工場に危険物立体自動倉庫を新設したことで、構内業務を全面的に見直し、物流効率化を推進する」とコメントしている。
■福島工場 危険物立体自動倉庫 概要
所在地:福島県岩瀬郡鏡石町深内町46-26
敷地面積:4万7256.94m2(福島工場全体)
延床面積:702.62m2
高さ:19.67m
竣工:5月末
運用開始:7月1日
設計:村田機械
施工:村田機械(自動ラック設備工事)、東洋建設(建築工事)
地震対策:制震構造、緊急地震速報P波連動自動制御システム
総投資額:約7億円