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日本アクセス/埼玉県岩槻区で冷凍マザーセンターの試験運営へ

2020年11月02日/物流施設

日本アクセスは10月30日、冷凍物流の社会的課題解決に挑戦する冷凍マザーセンター(関東フローズンマザー物流センター)の試験運営を11月から関東でスタートした。

<関東フローズンマザー物流センター>
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<マザーセンター稼働後の物流フロー>
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冷凍マザーセンターが生み出す4つの効果を「取引メーカーの営業倉庫に対する寄託在庫料削減」「受発注集約で業務効率化を推進」「納品車両の集約による物流削減」「パレット運用による荷降ろし時間短縮と、待機時間解消」を特徴として挙げている。

マザーセンターで一括仕入れし、同社各支店・物流センターへ横持ちする物流機能を有している。

新たな試みとして、パレット SCM(事前出荷情報)を導入。荷受け側の汎用センター入荷検品作業軽減を目指し、マザーセンター出庫データから荷受け側汎用センターの入庫予定データが自動生成されるシステムを導入。荷受け側では SCM ラベルのバーコードをスキャンすることで、パレット積付け情報を取り込むことが可能となる仕組みを導入する。

11月2日に汎用センターからマザーセンターへの発注を開始し、3日から出荷。まずはFS(実行可能性調査)と位置付け、大手メーカー10社前後限定でスタート。費用面や運用面の検証を1年間かけて実施し、FS結果を踏まえ関東エリアで本稼働に移行予定。更に東北や中四国を手始めに全国へ展開し、冷凍物流の社会的課題解決に貢献していくとしている。

なお、同社は18年度からスタートした第7次中期経営計画で、フルライン卸として全温度帯に対応した独自の物流を構築し、小回りの利く高品質な物流サービスの提供を目指している。

その競争優位のロジスティクス戦略として、昨年度から「冷凍マザーセンター構想」を打ち出した。冷凍物流業界ではメーカー毎にパレットの規格が異なることからパレット化が進まず、他の温度帯と比べて労働環境が過酷にも関わらず、配送車両への手積み・手降しが未だに解消されないまま放置されている。

結果、ドライバーの長時間拘束や納品先での待機問題等、社会問題化しており日本アクセスでは冷凍物流の安定供給を阻害するリスク要因と捉えている。これら課題解消に向けて、同社の物流機能を川上物流の領域まで拡大し、将来に渡り安定的な商品調達と、同社の強みの商権強化や差別化が可能な物流インフラ構築を目指していくとしている。

■センター概要
センター名:関東フローズンマザー物流センター (関東Fマザー物流C)
所在地:埼玉県さいたま市岩槻区柏崎谷際 1063番1
稼働時期:11月2日稼働 (11/2 支店発注~)

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