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日本アクセス/冷凍冷蔵ニーズ拡大で埼玉県久喜市に1.7万m2の低温物流センター開設

2025年10月27日/物流施設

日本アクセスは10月27日、埼玉県久喜市に新設した「久喜低温物流センター」を公開した。冷凍食品のニーズ拡大や既存冷凍冷蔵施設の狭隘化を背景に開設したもので、11月9日発注分から稼働する。

<施設外観>
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施設は3階建て、延床面積1万7299m2で、このうちチルド庫が6185m2、フローズン庫が9838m2。

特にフローズン庫ではマイナス28℃の過酷な労働環境となるため、省人化や効率化を目指しマテハン機器を導入するとともに、地球温暖化対策のためノンフロン冷凍機「NewTon(ニュートン)」を導入するにあたり、拓洋とBTS型で設計した。

所在地はJR宇都宮線「東鷲宮」駅から徒歩15分とアクセスが良く、首都圏(東京・埼玉・千葉・神奈川)の物流拠点となる計画だ。

<フローズン庫の電動パレットラック>
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<垂直搬送機とコンベヤ>
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この物流センターでは、「ケースシャトル」として入庫、保管、出庫まで一連の倉庫作業を担うフローズン対応の自動倉庫を採用した。店舗別やカテゴリ別に順建て払い出しができる。1~2階、2~3階をつなぐ垂直搬送機が3基ずつある。

ケースシャトルの保管能力は約1万3000ケース、1時間当たり3000ケースの搬送能力と2500ケースの出荷能力がある。また1~3階全体ではチルド5万ケース、フローズン21万ケースを保管できるという。

このほか、入荷検品、ピッキング、出荷検品、ロケーション検策、棚卸などの機能を持つパソコン・シールプリンターを搭載したマルチカートや、DAS(Digital Assort System)、WMS(倉庫管理システム)、配送車両の動態管理システムなども導入した。

<新導入したニュートン(階段上の箱型のもの、計6機)>
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冷凍冷蔵倉庫ならではの設備としては、自然冷媒を採用した。日本アクセスとして初となる「ニュートン」は、自然冷媒アンモニアでCO2を冷却する間接冷却方式で、エネルギー効率が極めて高い。高効率で運用コスト削減につながる。

<高性能エアカーテン(サーモシャッター)>
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<バース>20251027kuki10 - 日本アクセス/冷凍冷蔵ニーズ拡大で埼玉県久喜市に1.7万m2の低温物流センター開設

倉庫内で温度差のある開口部には、横吹き循環流型のエアカーテンを設けるなど、暖気と冷気の出入口を遮断する仕組みも徹底している。また、作業フロアからすぐ出入りできる場所に身体を温めることのできる休憩室と採暖室も設けた。

<久喜低温物流センターの田口センター長(左)>
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日本アクセス東日本営業部門埼玉支店の田口智史 久喜低温物流センター長は「自然冷媒でマイナス25~28℃を維持できるようにし、ケースシャトルによる省人化にも取り組んだ。安定した物流品質を提供できることが強み」とアピールした。

■施設概要
名称:日本アクセス久喜低温物流センター
所在地:埼玉県久喜市西大輪字原215-4
アクセス:JR宇都宮線「東鷲宮駅」徒歩15分
構造:地上3階建て
バース:大型5台、4t 16台
総敷地面積:1万7521m2(約5300坪)
延床面積:1万7299m2(チルド庫6185m2、フローズン庫9838m2、事務所638m2、その他638m2)
稼働日:2025年11月9日発注分、11月10日納品分

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