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大和ハウス、NTT/AIで物流施設のマスク着用有無や密状況を検知

2020年12月03日/IT・機器

大和ハウス工業とNTTコミュニケーションズは12月3日、千葉県市川市のマルチテナント型物流施設「DPL市川」で4日から開始するAIを活用してマスク着用有無やカフェテリアの混雑状況を自動検知する実証実験のデモンストレーションを報道陣に公開した。

<実証実験が行われるDPL市川>
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実証実験では、防犯カメラなどの映像から人物を検出・追跡するNTTコミュニケーションズのAI映像解析ソリューション「COTOHA Takumi Eyes」を活用。施設出入口とカフェテリアにそれぞれカメラとモニターを設置し、カメラの映像を元に同ソリューションで検出した結果をモニターに表示するなどして、施設利用者へ注意喚起を促す。

<マスク着用検知システム(マスク着用時)>
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<マスク未着用時>
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マスクの着用有無は、「COTOHA Takumi Eyes」で今回新たに拡充した「マスク検知機能」を使って判定。カメラの映像から着用有無を検知し、着用していない場合はモニターにマスク着用を促す警告文を表示するとともに、アラート音を鳴らして注意を促す。デモンストレーションでは、鼻が出た状態でマスクを着用していても未着用と見なして警告が出されていたほか、複数人が写った映像から各人の着用状況を検知することもできた。

<カフェテリアの混雑度可視化システム。人は個人情報保護のためシルエットで映し出される>
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<制限人数を超過すると入場を制限する警告文が表示される>
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カフェテリアでは入口付近に設置したカメラの映像を元に出入りの人数を測定。予め設定した人数を超えた場合は入口付近に設置したモニターで警告文を表示することに加え、アラート音を鳴らして利用者に注意を促し入場を制限する。また、カフェテリアのエリアごとに設置したカメラ映像を元に混雑度を計測し、「空・密・超密」の3段階でモニターに混雑状況を表示することで、利用者に密の回避を促す。

実証実験は、約2か月間をめどに実施する予定。ソリューションの有効性を検証するとともに判定精度の向上を図り、以降は大和ハウス工業が展開している複数のマルチテナント型物流施設での運用を検討する。さらに、サーマルカメラ連携による利用者の体温測定や、発熱者の施設内での追跡、NTTコミュニケーションズのIoTプラットフォームと各種センサーによって施設内の温度管理を行う仕組みを導入するなど、より安全・安心な物流施設づくりに役立てていく。

<大和ハウス工業 Dプロジェクト推進室の井上室長>
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今回のソリューションについて、大和ハウス工業 建築事業本部 営業統括部 Dプロジェクト推進室の井上 一樹室長は「NTTコミュニケーションズとは以前から物流施設のサービス開発で交流があり、今回、コロナ禍において役立つソリューションの開発で協力することになった。同ソリューションをテナント企業に付加価値として提供し、安全安心な物流施設であることを訴求したい」と語った。

 

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