セブン‐イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソン、トヨタ自動車、日野自動車は12月8日、燃料電池（FC）小型トラックの導入に向けた検討の推進と、将来の普及に向けた環境整備に取り組むことで合意したと発表した。
＜トヨタと日野が開発を目指すFC小型トラックのイメージ＞
セブン‐イレブン､ファミリーマート､ローソンは、トヨタと日野が共同で開発するFC小型トラック(最大積載量3トン)の導入検討にあたり、実用性･利便性を検証するため2021年に走行実証を実施。その評価を踏まえ､セブン‐イレブン､ファミリーマート､ローソンは、複数の配送センターや店舗間物流でのFC小型トラックによる配送が、ビジネス的･社会的観点で実用化可能かどうかの実証を、2022年以降行うための検討を進める。
また、将来の普及に向けて、2022年以降も引き続き市場での使用実態を通じて、水素ステーションの配置、水素供給･充填能力や営業時間などの利便性、さらには車両購入や水素燃料代などの諸課題の洗い出しを行う。あわせて､これらの諸課題に対する改善策を提案するとともに､国･自治体･水素ステーション事業者などとも協力し、将来のFCトラックの大量導入によるCO2排出量削減につながる有効な仕組みづくりのために必要な支援、協力体制等について検討を進める。
一方で、トヨタと日野ではFC小型トラックの開発にあたり、コンビニ物流の特徴である1日複数回の配送業務に対応した長時間使用・長距離走行が可能な車両として、航続距離400km程度を目標とし､環境性能と輸送効率を高次元で両立することを目指す。
そのほか、5社は共同で国や自治体､水素ステーション事業者などと連携し、物流現場でのFC小型トラックの運用を通じてさまざまな施策を検討し課題の改善や解決に取り組み、商用車･乗用車を含めたFC車両の普及に向けた環境整備を推進していく。
