名村造船所は4月16日、佐賀県の伊万里事業所でTimber Maritime向けの31万重量トン型油送船「HIKOSAN」を引渡した。
同船は、名村造船所が自社開発した6隻目のVLCC(Very Large Crude Oil Carrier)。
全長の大型化(339m)と船型改良等によって輸送能力や燃費性能を向上。大容量の貨物油ポンプ3台を装備し、3種の異種貨物油積みが可能なほか、大容量のエダクター2台を装備し、効率良く短時間で貨物油の荷揚げを行うことが可能となっている。
また、独自開発の「Namura flow Control Fin(NCF)」と「フィン付き舵(Rudder Fin)」のほか、省エネ型プロペラボスキャップや風圧力低減型居住区、低摩擦型船底防汚塗料を採用し、推進性能を向上。加えて、電子制御式主機関を採用し、燃料消費量の低減を図っている。
環境面では、主機関と主発電機関に窒素酸化物(NOx)排出規制の適合機種を採用。また、バラスト水処理装置やSOxスクラバー(排ガス浄化装置)を搭載し、各規制に対応している。
■HIKOSAN主要目
全長:338.92m
幅:60.00m
夏期満載喫水:21.05m
総トン数:16万469総トン
載貨重量:31万2189重量トン
主機関:MAN B&W 7G80ME-C9.5 1基
定員:36+12(Workers)名
船級:日本海事協会 (NK)
船籍:パナマ