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商船三井/自動車船の配船計画支援システムの運用を開始

2021年05月28日/IT・機器

商船三井とグループ会社の商船三井システムズは5月28日、数理最適化を活用した自動車船の配船計画支援システムの運用を開始したと発表した。

<MOLの自動車運搬船>
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商船三井は自動車船オペレーターとして世界最大規模の約100隻を運航している。世界各地の自動車の生産拠点と消費地を結ぶ海上輸送ルートは多様であり、世界中の顧客の輸送需要に応えるには、船隊の全船を効率的に稼働させることが必要不可欠。

そのため、1船ごとに数か月先まで輸送ルートのシミュレーションを行い、理論的には全船で数100万通りにものぼる組合せの中から船隊全体としての最適解を導き出す必要がある。

同社では、大阪大学の梅谷俊治教授の協力の下、数理最適化技術を用いて膨大な組合せの中から最適な配船計画を短時間で導き出すアルゴリズムを開発し、これを基にしたシステムの運用を開始した。

システムの導入により迅速な意思決定が可能となり、輸送需要の変化にも機動的に対応することができる。また、船隊全体の輸送効率の向上は、輸送単位量あたりの燃料の節減につながり環境負荷低減への貢献も期待できる。

なお、数理最適化とは、AIの基盤技術の一つで、意思決定・問題解決のための一つの手段で、与えられた制約条件の下で目的関数を最小(もしくは最大)にする解を求める。資産運用、配送計画、電力運用、スケジューリングなど幅広い分野で活用されている。

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