NTCは7月30日、物流倉庫向けにスマートフォン等のカメラで撮影した画像をAIが識別し、自動で検品できるソリューションの提供を開始したと発表した。
冷凍・冷蔵食品を扱う物流倉庫業では、人手不足解消のための新規スタッフ投入に伴う教育不足や、ー10℃の過酷な労働環境のために生じやすい目視検品での誤配送などが深刻な問題になっている。
NTCの「AI 画像識別ソリューション」はこれらの問題を背景に開発したもので、従来の物流管理ではスタッフを増員しての2重チェック等が必要だった「JANコードや品番の貼付がされていない製品」や「ピッキングリスト(作業指示書)と製品本体に記載されている製品名が異なる場合」でも、同ソリューションを使用することで、誰でも短時間で簡単に照合することができる。
同社が物流倉庫業408社を対象に実施したアンケート調査の結果では、「製品にコードが表記(貼付)されていない製品は誤配が多く生じているか?」という設問に対して、60%以上の企業が「誤配が多く生じる」と回答。また、80%以上の企業が「製品の目視検品を実施している」と回答しており、製品コードが表記されていない製品への目視検品は誤配の危険性が高いことが判明している。
NTCの「AI 画像識別ソリューション」は、3~10枚程度の画像でAIによる商品判別が可能。手持ちのスマートフォンを利用でき、各種表示内容をカスタマイズ可能で、WMSや受発注データ、ハンディターミナルとのAPI連携にも対応している。
同ソリューションについては、某物流会社がピッキングと検品作業の効率化を図るために導入し、稼働や人員削減の実現に向けた取り組みを進めている。
■ソリューションに関する問い合わせはNTC データサイエンス事業推進部まで