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日立物流/ 2021日本パッケージングコンテストでダブル受賞

2021年09月07日/3PL・物流企業

日立物流は9月7日、日本包装技術協会主催「2021 日本パッケージングコンテスト」において、同社の「大型装置の国内輸送用梱包材開発」が経済産業大臣賞を、「洗濯機下部の組トレイ改善:円弧(大 R)による辺の湾曲化」が テクニカル包装賞をそれぞれ受賞したと発表した。

「経済産業大臣賞」はコンテストの最優秀作品に授与される賞であり、保護性や機能性等、多くの包装に求められる用件を満たし、かつ経済性や環境にも配慮された総合的に最も優れた作品であると評価されたもの。

<大型装置の国内輸送用梱包材開発>
20210907hitachib1 520x213 - 日立物流/ 2021日本パッケージングコンテストでダブル受賞

受賞した「大型装置の国内輸送用梱包材開発」は、従来、個々にラッシングベルトで直接荷台に固定していたため、作業工数が掛かり、余剰なスペースも生じて積載率が悪化していた。これらの課題を解決するため、製品を両側面から製品宛部に緩衝材を取り付けた合板で挟み込み、ストレッチフィルムで固定する専用梱包材を開発した。

その結果、ラッシングベルトで個々に固定する作業がなくなり、従来比で作業工数は 30%削減、積載率は 70%向上した。輸送時に製品が受ける衝撃値も20%削減し、破損リスクを低減した。また、積載率が向上したことで、二酸化炭素排出量を従来比で43%削減、使用する緩衝材をリターナブル運用が可能な仕様としたことで、環境負荷の低減にも貢献している。

<洗濯機下部の組トレイ改善:円弧(大 R)による辺の湾曲化 改善前・改善後の比較>
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<段ボール原紙切出し方法の改善比較>
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「洗濯機下部の組トレイ改善:円弧(大 R)による辺の湾曲化」では、これまで洗濯機用包装の下部トレイは、組み立て工数に時間を要していた。新型洗濯機の包装開発にあたり、トレイの構造を組み立て式から立ち上げ式に改善変更することによる作業工数削減を図ったが、罫線を直線とすると立ち上げた部位が外側に反発し、トレイが変形することで外箱を被せにくくなる現象が生じていた。

そこで、罫線を内側に湾曲する円弧状とし、トレイ四隅の耳部分に角度を持たせることで、立ち上がり部分をより内側に引き込む力を持たせた。結果、剛性を保ちつつ、外側への反発を抑え、さらに、高密度で薄い段ボールを使用することで、コンベア輸送時に潰れにくい仕様とした。段ボール原紙からの切り出し方を変更することで材料を無駄なく使えるようにした。

その結果、従来比で作業工数は20%削減し、材料費も20%低減した。また、廃段ボールは25%削減し環境に配慮した包装を実現した。

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