東芝は9月17日、複数の自律型移動ロボットを直接通信でつなげることで迅速な相互回避や協調搬送を可能にする「協調連携システム」を開発したと発表した。
清掃・警備・搬送など用途が異なる移動ロボットは、通常、異なる運行システム上で動いているため、ロボット同士が位置や走行方向等の情報を共有できず、通路上で複数台が立ち往生してしまうといった状況が発生してしまう。
東芝が開発したシステムは、運行システムを介さずに移動ロボット間で直接通信するプロトコルを定め、ロボット間の通信経路を切替えることで直接通信をより低遅延で実現する無線LANマルチホップ方式で実装し、移動ロボット同士が直接リアルタイムで情報を交換することを可能にした。
同システムでは、運行システムが異なる移動ロボット同士が直接通信し、互いの情報を迅速に共有することにより、通路内での相互回避を実現。
また、直接通信によって安定した低遅延(10ms以内)の通信が可能になることから、1つの搬送物を複数台の同種の移動ロボットがタイミングを合わせながら運搬する「協調搬送」が可能になる。
なお、これらの成果の一部は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現に向けた技術開発事業」と、芝浦工業大学工学部機械機能工学科松日楽研究室との共同研究によって得られたもの。
ラピュタ/NEDOスタートアップ支援事業に採択、18億円の助成