商船三井は2月8日、マレーシア国営エネルギー事業会社Petroliam Nasional Berhadと、CCUS Carbon Capture,Utilization and Storage向けの液化CO2海上輸送に関し事業開発を共同検討する為の覚書を締結したと発表した。
この覚書に基づき、同社とPetronas社は、まずはアジア大洋州地域におけるCCUSの実現のため、液化CO2海上輸送中心に検討を進めていく。この事業の役割として、同社は回収されたCO2を目的地まで海上輸送する最適手段を確立するため、CCUSバリューチェーン全体の見地に立った液化CO2輸送船の仕様検討等を行う。
また、この事業開発には同社が2021年3月に出資した、液化CO2船を30年以上に渡り管理するラルビック・シッピング社(LS社)も当検討に加わり、同社の液化CO2安全輸送ノウハウ等で貢献するとしている。
液化CO2海上輸送はCCUSバリューチェーンの中で回収地と貯留地、回収地と有効利用地を効率的に結ぶ手段の一つとして重要な役割を担う。同社はLS社への出資により液化CO2海上輸送事業に既に参入しており、この覚書の締結を通じ、液化CO2海上輸送への取組みを更に加速させ、低・脱炭素社会の実現に貢献していく。
また、「商船三井グループ環境ビジョン 2.1」で掲げる2050年までにグループ全体でのネットゼロ・エミッション達成を目指す。