2022国際ロボット展(iREX2022)が3月9日から12日まで、東京ビッグサイトで開催している。
615社3227小間の出展で過去最大規模のイベントとして開催中だ。
3月10日、目的のブースを10社程度回るだけでも、朝の10時から13時半までかかった。各社ブースでは趣向を凝らした展示手法で集客を図っていた。
<オムロンブースでは卓球するロボットに多くの人が見入っていた>
入場して、すぐに目を引いたのがオムロンブース。人間2人がAIロボットとの卓球をプレイしている風景だった。
<川崎重工のデバンニングロボットによりコンテナに混載された段ボールの荷下ろしの様子>
今回のロボット展で目立ったのが、アーム型の様々なマシーン。それぞれが工夫を凝らし、デモの実演をして見せていた。川崎重工業では、周囲をガードした囲いの中で、コンベヤで搬送された段ボールを自動で仕分けてパレタイズ、さらにデバンニングロボットによりコンテナに混載された段ボールの荷下ろしの自動化をデモ。これまではスピードが課題だったが、やはり速くすると、保持した物体がその反動で外れる場合があるとのことで、そのスピードは扱う荷物によって変化せざるを得ない、との話を聞いた。
アーム型のピッキングマシーンでは、アセントロボティクスが4本指を持つロボットで果物や野菜のピッキングを行っていた。同社の久夛良木健社長は「これはブリヂストンさんとの協業で生まれたものです。手の指に近い素材を使い、アセントピックのソフトを使って実現したもの。パック入りのお豆腐でも大丈夫です。まだ、改良の余地はありますが、社員からは水に浮かんだ豆腐も可能かどうかを試してみたい等、盛り上がっています」とのことだ。
そのほか、安川電機では、AGVの上にアームロボットを乗せ、ピッキングするマシーンを展示。FANACでは、4つの吸盤を持つアーム型ロボットで荷物の積み付けをデモ。とにかく、各社アーム型ロボットの露出が目立った。
AMR関係では、IDECファクトリーソリューションズの展示が目立った。デンマーク製の自立走行型のAMRを4機種揃えて実演。また、NKCが無人走行フォークリフトを展示・実演。顧客の要望に基づき、すべて自社生産したという。
珍しいものでは、充電ロボットなるものがダイフクから発表されていた。AGVの普及が進む中、ワイヤレスで充電できるシステムだ。ケーブル接続やバッテリー交換といった充電問題が解消される。また、参考出品ということで、走行中充電システムも展示。電磁誘導作用で、誘導線に接触することなく、受電パッドに電力を受け渡す優れものだ。