SGシステム（SGS）、佐川グローバルロジスティクス（SGL）、日本電気は5月12日、SGホールディングスグループの次世代型大規模物流センター「Xフロンティア」内の通販専用のプラットフォーム「EC Logi Tokyo」への協調搬送ロボット導入に向け、実証実験を行うと発表した。
＜実証実験のイメージ＞
この実証実験は、NECの協調搬送ロボットを活用したソリューションによる入出荷作業の生産性向上を検証するもので、今後3社はこの実証実験に基づき「EC Logi Tokyo」への本格導入を目指す。
今回の実証実験で活用する協調搬送ロボットは、2台のロボットでユニットロード（カゴ車、平台車等の荷物搬送機器）を挟み込む形で搬送を行う。これにより、ユニットロードの大きさや形状にかかわらず、搬送時にロボットに固定する治具などが不要となり、作業員のサポートなしに自動搬送することが可能。このソリューションでは、倉庫に設置したカメラから得られる情報を集約し複数ロボットを一括して制御を行うため、搬送ルートの指定やレイアウト変更への対応などを容易に行うことが可能。
この実証実験では、「EC Logi Tokyo」内に設定された約50mのルートを使用し、協調搬送ロボットを用いて20種類以上の大きさや形状の異なる荷物の搬送を行う。多様な形状の荷物を作業員のサポートなしに、所定のルートを自動搬送する作業を行い、本搬送方式の有用性を検証する。また、実際の入出荷作業を想定し、作業員の事務作業などと連携した搬送を行うことで、本格導入時の生産性の向上を検証する。
SGSは今後、NECと共に今回の実証実験で使用した協調搬送ロボットの展開・導入を行っていく。加えて、今回の実証実験で得た知見を活かし、物流自動化ソリューションの更なる強化に取り組み、物流業界全体の課題解決に貢献していく。
SGLは、物流課題の解決に向けこれからも様々なロボティクスの導入を進め、これまで蓄積したノウハウを活用することによる生産性の向上に加え、新たなソリューションを提案できるようDXを推進し、顧客の経営課題に物流を通じて最適解を提案していく。
NECは、SGSとSGLとの本実証で得られた知見を加え、今後も協調搬送ロボットのさらなるUX（ユーザーエクスペリエンス）向上に取り組み、省人化・生産性の向上といった物流業界での課題解決ソリューションを社会に実装し貢献していくとしている。
