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熱中症/死傷者発生状況、運送業は過去5年で全業種3番目の高さ

2022年06月07日/調査・統計

厚生労働省は5月31日、2021年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を公表した。

調査によると、2021年の職場での熱中症死傷者(死亡・休業4日以上)は、全体で561人(前年比41%減)で、うち死亡者数は20人(前年比10%減)であった。過去3年の状況と比較すると、死傷者数、死亡者数ともいずれの年よりも下回った。

<熱中症による死傷者数の業種別の状況(2017~2021年)>
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過去5年間(2017~2021年)の業種別の熱中症の死傷者数をみると、建設業、製造業、次いで運送業で多く発生していた。また、主な業種について、死傷災害に占める死亡災害の割合を調べてみると、全業種平均の2.7%に対し、農業は6.1%、建設業5.2%、警備業3.0%。運送業は1.2%と低い結果となっている。

2021年の死亡災害については、運送業は1件。最も多いのは建設業(11件)で、過去5年間においても死亡災害の最多業種となっている。死傷者数については、運送業は61件。このほか建設業が130件、製造業87件で、この2業種で全体の4割を占める。

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また、熱中症の年齢階級別の死傷年千人率(2021年確定値)では、最も高い65歳以上が、最も低い25~29歳の3倍となった。

<熱中症の発症と年齢との関係>
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このほか、2021年の熱中症による死傷災害の特徴として、発症時に通気性の悪い衣服を着用していた事例や、熱中症発症者に対する対応や発見の遅れ、車両運転中に熱中症を発症し交通事故になるなど、二次災害につながる事例も見られた。

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