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価格転嫁動向/運輸・倉庫は業種別最低の価格転嫁率19.9%

2022年06月08日/調査・統計

帝国データバンクは6月8日、企業の価格転嫁の動向アンケート(2022年6月)を発表した。

<価格転嫁の状況>
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それによると、自社の主な商品・サービスにおいて、仕入れコストの上昇分を販売価格やサービス料金に「多少なりとも転嫁できている」企業は73.3%となった。一方で、「全く価格転嫁できていない」企業は15.3%だった。

<価格転嫁率(主な業種)>
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「価格転嫁率」は 44.3%と半分以下にとどまった。これは仕入れコストが100円上昇した場合に44.3円しか販売価格に反映できていないことを示している。特に、一般貨物自動車運送などを含む「運輸・倉庫」の価格転嫁率は19.9%にとどまっている。

特に原油価格の高騰の影響を受けているトラック運送などを含む「運輸・倉庫」は 19.9%と全体を24.4ポイント下回った。また、小麦価格や輸送費などの上昇に直面している「飲食料品・飼料製造」(33.6%)も価格転嫁が進んでいない。

企業からは、「下請けの下請けでは価格転嫁など到底かなうものではない」(一般貨物自動車運送)というように、多重下請け構造の物流業界では価格転嫁が厳しい環境にある様子がうかがえる、としている。

貨物自動車運送の声では「大手荷主にお願いをしても、代わりの運送会社はいくらでもいると言われ、転嫁してもらえない」、「行政の指導に基づく「燃料サーチャージ」導入を提案するが、なかなか荷主の理解を得られない。物流コスト増にともなう値上げとよく耳にするが、自社は全く価格転嫁できていない」が挙がっている。

まとめとして、調査の結果、自社の主な商品・サービスの仕入れコストの上昇分を販売価格やサービス料金に多少なりとも価格転嫁できている企業は7割となった。ただし、取引先の理解を得られないことや価格競争の激化による客離れへの懸念などを背景に、販売価格やサービス料金に全額転嫁できている企業は約6%にとどまり、全体の価格転嫁率は5割を下回っている。

原材料費など仕入れコストの上昇はとどまる気配がみられない状況である。そのため、今回調査でコスト上昇の全額または大部分を転嫁できている企業においても、今後さらなる価格転嫁が必要となる事態も想定され、各社は厳しい舵取りを迫られそうだ。

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