東京流通センター(TRC)は7月14・15日の2日間、建設中のマルチテナント型物流施設「物流ビル新A棟」について、物流関連企業、メーカー・荷主企業等に向けたモデルルームの内覧会を開催した。
「物流ビル新A棟」は、TRCの敷地内に立地していた旧A棟をスクラップ&ビルドする形で2023年8月末に竣工予定。地上6階建て・免震構造のマルチテナント型物流施設で、延床面積20万5000m2、1フロア面積2万5740m2を計画している。
区画は最小480m2から分割可能で、1フロア全体を一体で利用することも可能。1階には冷凍冷蔵の優先区画も用意する。また、屋上には約400台分の駐車場をはじめ、EV充電スタンドや従業員が利用できるアメニティスペースも整備する。
モデルルームは、東京都心と羽田空港に近接し、首都高速羽田線「平和島出入口」まで1km、湾岸線「大井南出入口」まで3km、東京モノレール「流通センター駅」から徒歩1分というアクセス性の高さを体感してもらうため、新A棟と同じ敷地内に立地する「物流ビルB棟」の一画に設置。物流ビル新A棟で実際に提供する倉庫区画やオフィスの内観を再現し、来場者が入居後のイメージを持ちやすくした。
<ラピュタロボティクスによるピッキングアシストロボットのデモブース>
内覧会は、7月14・15日の2日間、計4回実施。1回あたり約2時間で、施設の仕様の紹介や、物流ソリューションのデモンストレーションを行い、物流ビル新A棟への入居を検討する企業から計100名弱が参加した。
デモンストレーションでは、TRCに併設している物流テックショールーム「TRC LODGE」の出展企業など7社(ラピュタロボティクス、テラオカ、レンゴー、オーウイル、ニューラルポケット、 ZAICO、オプティマインド)が、実機等を用いて自社のサービスを紹介した。
また、物流ビル新A棟ではBCP対応として巨大地震発生を想定した免震構造の採用や、入居企業のEV導入を支援するために充電スタンドを設置するため、これらを体感するためにブリヂストンの免震体験車を用いた体験コーナーや、三菱ふそうトラック・バスのEV小型トラック「eCanter」の展示・試乗を行った。
免震体験車では阪神淡路大震災による直下型地震を再現し、免震装置による揺れの軽減効果を記者自ら体感。首都圏で発生が見込まれる大規模直下型地震への備えとして、改めて倉庫での免震装置の必要性を感じた。
<ブリヂストンによる免震装置の体験コーナー>
■「物流ビル新A棟」計画概要
建設地:東京都大田区平和島6-1-1
交通:東京モノレール「流通センター駅」1分
首都高速羽田線「平和島出入口」1km
首都高速湾岸線「大井南出入口」3km
公法規制:準工業地域・流通業務団地
延床面積:20万5000m2
貸付面積:15万6000m2
構造:RC-S造・免震構造
階数:地上6階建て
竣工:2023年8月末(予定)