イノアックコーポレーションは7月19日、3度で凍結し、運用時の調温を省くことができる保温剤「ヒートワン ネオ」を開発したと発表した。
「ヒートワン ネオ」は、主にワクチンなど医薬品搬送(温度帯2~8度)での用途を見込んでいる。
最大の特長は、過冷却を防ぐことができ、ワクチンを保管している3度程度の部屋や恒温槽など3度環境下での凍結が可能な点だ。
従来製品は0度以下でないと固化できなかったため、そのまま保冷ボックスに投入すると2~8度の温度範囲を下回ってしまうことから調温が必要だった。
ヒートワン ネオは、3度環境下で凍結させた製品を温度調整せずに保冷ボックスへそのまま投入して運用することができる。そのため、過剰な低温下での凍結と調温によるエネルギーロスを起こさず2~8度の保持が可能で、凍結するための設備投資も必要ない。
また、ヒートワン ネオは凍結すると内容液が白く変色するため、使用可否を視認することができる。