大和ハウス工業は9月29日、茨城県猿島郡境町にマルチテナント型物流施設「DPL 境古河」を着工すると発表した。
<「DPL 境古河」外観パース>
同社は茨城県において、マルチテナント型物流施設「DPL つくば阿見‐A」(稲敷郡阿見町)や「DPL 茨城結城」(結城市)、BTS型物流施設など合計13棟、総延床面積約60万m2の物流施設の開発を手掛けてきた。
「DPL 境古河」は、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)「境古河インターチェンジ」に隣接する24.6haの用地を、同社が「境古河 IC 周辺地区土地区画整理事業」として開発。同事業内で最大の敷地面積の街区に建設する大型マルチテナント型物流施設となる。
<位置図>
同地は、都心から50㎞圏内、東名高速道路から東関東自動車道までをつなぐ圏央道の中央に位置する。圏央道を利用すると、東北自動車道「久喜白岡JC」まで約20km(車で約15分)、東京外環自動車道「川口JC」まで約44㎞(車で約30分)のほか、中央自動車道や関越自動車道、東名高速道路、常磐自動車道、東関東自動車道へもアクセスしやすい好立地。また、「東京国際空港(羽田空港)」や「成田国際空港」などの空路や、「東京港」などの海路へのアクセスも容易で、国内外への物流をカバーできる。
さらに、同地は埼玉県と千葉県に隣接し、20km圏内に茨城県つくば市・古河市、埼玉県さいたま市・春日部市、千葉県野田市などがあり、雇用の確保が見込める。同社は従業員約300人の雇用を想定し、289台分の従業員用駐車場と100台分の駐輪場も用意した。
同施設の構造・規模は地上4階建て、敷地面積5万8438.45m2、延床面積12万6660.75m2、最大8社のテナント企業(1区画約1万3000m2~)が入居可能で、各区画に事務所を設置できる。BCP対策では、万が一地震が発生しても荷物や設備のダメージを最小限に抑え、建物の機能を維持し、従業員に安全・安心を提供できるように免震システムを導入。浸水対策を講じ、防災面に配慮されている。
<トラックの入場予約システムの流れ>
このほか、設備面ではトラックの入場予約システムを導入。同システムは、トラックドライバーや運送企業が、トラックバースの予約をWEB上で行うもので、これにより物流施設の入居テナント企業は、施設内作業や物資の移動計画が立てやすく、物流施設の運営効率を高めることができる。また、トラックドライバーも平均荷待ち時間を約70%削減することが可能となる。
■建物概要
名称:DPL 境古河
所在地:茨城県猿島郡境町みらい平2-3-1
交通:圏央道「境古河IC」近接
敷地面積:5万8438.45m2(1万7678坪)
建築面積:3万3648.89m2(1万178.79坪)
延床面積:12万6660.75m2(3万8314.87坪)
賃貸面積:10万6157.53m2(3万2112.65坪)
構造・規模:鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、免震構造・地上4階建て、最高高さ 30.71m、幅 207m、奥行き 153m
建物用途:マルチテナント型物流施設
事業主:大和ハウス工業
設計・監理:フクダ・アンド・パートナーズ
施工:錢高組
着工:2022年10月1日
竣工:2024年4月30日(予定)
入居:2024年5月1日(予定)
総事業費:240億円