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SkyDriveと豊田市等/共同で災害時医療の物流ドローン実証に成功

2022年12月20日/IT・機器

SkyDriveは12月20日、JA愛知厚生連足助病院、豊田市と共同で、物流ドローン「SkyLift」を活用し、災害時に医療物資と食料品を空路で運搬する実証実験に成功したと発表した。

<共同で災害時医療の物流ドローン実証に取り組む>
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愛知県豊田市の足助町にある香嵐渓は、南北を山に囲まれ、足助川・巴川に挟まれているという立地特性があり、自然災害が起きた際に、橋が没落してしまうと孤立する恐れがある。こうした有事を想定し、同実証実験が行われた。

<実証実験概要図>
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想定シナリオは、地震が発生し、香嵐渓を囲う巴川に架かる橋が地震の影響で使用不可となり、香嵐渓で取り残され、不調を訴える観光客が発生するも、陸路では必要な物資を届けることができない。足助病院から届いた医療物資等を、物流ドローン「SkyLift」を活用して、豊田市足助支所から香嵐渓広場へ空路で運搬するというもの。

<想定シナリオ通り救援物資を運搬する様子>
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<物流ドローンで運搬した救援物資を取り出す様子>
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実施したのは同月19日、飛行ルートは豊田市足助支所から巴川対岸の香嵐渓広場まで、距離は約600m。飛行時間は5分10秒。医療物資(医薬品・医療材料)、食料品等約13kgを輸送し着陸、荷下ろしを行った。

<SkyDrive社製の物流ドローン「SkyLift」>
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実験に使用した物流ドローン「SkyLift」は1回の飛行で30kgの重量物の運搬ができ、30kgの荷物を運搬すると9分程度、往復2km程度の飛行が可能。また、全長1.9m×全幅 1.2m×全高 1.0mとコンパクトなため、利用希望の場所までワンボックスカーで運搬できるのも特徴だ。

SkuDriveは2018年に設立。愛知県豊田市に本社を置き、「空飛ぶクルマ」と物流ドローンを開発している。30kgの荷物が運搬可能な物流ドローンは、山間部を中心とした作業現場で活用されており、「空飛ぶクルマ」については、現在2人乗りの機体を開発中で、2025年に大阪ベイエリアでのサービス開始を目指している。

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