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Hacobu/BIPROGYと提携、トラック予約受付サービス譲受

2023年02月27日/SCM・経営

HacobuとBIPROGY(旧日本ユニシス)は2月27日、物流・輸配送領域での協業契約を締結したと発表した。

<提携内容>
20230227hacobu 520x217 - Hacobu/BIPROGYと提携、トラック予約受付サービス譲受

両社の協業では、BIPROGYがトラック予約受付サービス「SmartTransport(スマートトランスポート)」をHacobuへ譲渡(譲渡予定日4月1日)し、Hacobuのトラック予約受付サービス「MOVO Berth(ムーボ・バース)」にSmartTransportを統合する。

また、BIPROGYがHacobuとMOVO Berthの販売代理店契約を締結し、BIPROGYの幅広い顧客ネットワークを使ってMOVOの販売拡大を図る。

さらに、Hacobuが強みを持つコンサルティングサービスと、BIPROGYが強みを持つシステムインテグレーションサービスを相互に連携することで、MOVO Berth上で提供するSCMの最適化・標準化・省力化のための新たなサービスを開発していく。

なお、HacobuとBIPROGYは資本提携も締結済み。BIPROGYのCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)であるEmellience Partnersが、Hacobuの第三者割当増資(4億9000万円)を2022年11月29日に引き受けている。

<トラックドライバーによるMOVO Berth利用イメージ>
20230227hacobu2 520x347 - Hacobu/BIPROGYと提携、トラック予約受付サービス譲受

Hacobuは、持続可能な物流インフラを創るため、個社の枠を越えた物流ビッグデータの分析・活用基盤となる「物流情報プラットフォーム」の構築を推進。物流DXを支援するクラウド物流管理ソリューション「MOVO」とコンサルティングサービス「Hacobu Strategy(ハコブ・ストラテジー)」を事業展開している。

一方、BIPROGYはトラック予約受付サービス「SmartTransport」の提供のほか、幅広い業種・業界でのシステム構築やサービス提供で得た知見やノウハウをもとに、顧客やパートナー企業と共に社会課題を解決するビジネスエコシステムの創出・拡大に取り組んでいる。

両社のトラック予約受付サービスのシェアは、Hacobuが市場シェア1位、BIPROGYが4位。今後、HacobuとBIPROGYはそれぞれの強みを生かすことによって物流情報プラットフォームの展開を加速し、物流の社会課題解決のスピードアップと両社の成長加速の実現を目指す。

<左からBIPROGYの佐藤 秀彰 業務執行役員、Hacobuの佐々木 太郎 社長兼CEO、Emellience Partnersの千葉 真介 CEO>
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協業の発表にあたって開かれたオンライン会見では、Hacobuの佐々木 太郎 社長兼CEOが「協業については2年前から検討が始まっていた。両社は物流情報プラットフォームサービスで競合関係にあったが、事業を譲渡してもらえるようBIPROGYの担当部長に相談したのがきっかけだった」と経緯を説明。

これを受けて、BIPROGYの佐藤 秀彰 業務執行役員が「当社は自社で事業を成長させようという意識が強かったが、当時の担当部長は積極的にチャレンジする方で、SmartTransportについても新しい形での事業拡大を模索していた。そこにHacobuさんから相談があり、社内で検討し今回の協業に至った」と語った。

また、Hacobuの佐々木 社長兼CEOは、今回の協業の形について、「大企業側からスタートアップへ事業が譲渡されることは斬新で類を見ない。大企業はリスクを許容しやすいスタートアップに譲渡することで、新規事業の創出を加速することができる。新たなオープンイノベーションの形だ」と述べた。

Emellience Partnersの千葉 真介 CEOは、「業務面のみに留まらず、資本面でも提携したことで、より具体的な価値を創出できる。今後はスピード感を持って協業の成果を出せるよう期待している」と、協業への期待を語った。

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