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商船三井と神戸製鋼/鉄鉱石輸送、豪州でカーボンオフセット航海

2023年03月09日/CSR

商船三井と神戸製鋼所は3月9日、豪州から日本への鉄鉱石海上輸送において使用した燃料での二酸化炭素(以下、CO2」)排出を、インドネシアのRimba Raya Biodiversity Reserveプロジェクトから創出されたボランタリーカーボンクレジットの活用により、オフセットする取組みを実施したと発表した。

両社は、持続可能な社会の実現のため、CO2削減についてサプライチェーン全体での最適かつ効果的な取組みが不可欠と考え、同取組みを実施した。商船三井が2050年ネットゼロ・エミッションの目標に向けて今から取り組める施策について他社との共創を模索する中で、グループのマテリアリティとして「グリーン社会への貢献」を掲げている神戸製鋼所がその考えに賛同し、今回の取組み実施に至った。

実際のボランタリーカーボンクレジットを活用したオフセット航海は、商船三井が運航し、神戸製鋼所との鉄鉱石長期輸送契約に専属で従事するケープサイズバルカー「神山丸(しんざんまる)」で行われた。兵庫県加古川市に所在する神戸製鋼所加古川製鉄所(以下、加古川製鉄所)を出港後、豪州のPort Walcott港で鉄鉱石を積み、加古川製鉄所にて荷揚げを完了する約6週間の航海となった。この間、神山丸が排出したCO2量は、燃料油の製造から同船で消費するまでの全過程で約2875トンと算出されている。

<鉱石輸送専用船 神山丸>
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また、今回使用されたクレジットは国際的なカーボンクレジット基準管理団体Verraの認証を受け、過去5年以内に創出されたもの。加えて、このプロジェクトはCO2の排出削減に寄与するだけでなく、生物多様性の保全や地域住民の雇用創出といった相乗便益に貢献している。

両社は今回の取組みを契機に、サプライチェーン全体での効果的なCO2削減ならびに社会貢献を目指し、各ステークホルダーとの共創を加速していきたいとしている。

■今回活用したカーボンクレジット
プロジェクト名:Rimba Raya Biodiversity Reserve Project
国・地域:インドネシア
クレジット数量:2933トン(認証規則により排出量の102%を償却)
クレジット創出年:2018年
クレジットタイプ:Agriculture Forestry and Other Land Use(REDD+)
認証プログラム:Verified Carbon Standard
認証団体:Verra
概要:生物多様性に富むインドネシア カリマンタン島の泥炭湿地林保護プロジェクト。SDGsへの貢献を証明するSD VISta認証(Sustainable Development Verified Impact Standard)を17項目全てで取得している他、プロジェクトが気候変動、生物多様性、地域社会にもたらす便益に関する評価基準であるCCB認証(Climate Community & Biodiversity Standard)においても、最上位のゴールドを取得している。

■神山丸
建造造船所:今治造船 広島工場
竣工年:2016年
載貨重量トン:215,790トン
全長:319.95m
全幅:55.00m
満載喫水:16.25m

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