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日本GLP/兵庫県神戸市に4.5万m2の冷凍冷蔵マルチ型施設開発

2023年03月23日/物流施設

日本GLPは3月23日、兵庫県神戸市で国内最大級の全館冷凍冷蔵および全館可変温度帯仕様のマルチテナント型物流施設「GLP神戸住吉浜」の開発を行うことを発表した。延床面積約4万5000m2、収容能力は約5万2000トン。2023年5月着工、2024年11月末に竣工を予定している。

<「GLP 神戸住吉浜」完成イメージ>
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同施設は、冷凍冷蔵の温度帯切り替えが可能な全館可変温度帯仕様(-25℃~10℃)。地上5階建て(倉庫部分4層)、3階へのランプウェイ設置で1階および3階に接車可能となっている。またスムーズな搬出、就業人員の集約ができる2層使いが可能で、防熱後の有効天井高は5.5mを確保。耐荷重は1.5t/m2。最大8テナントの入居を可能とし、中小規模のスペースニーズにも柔軟に対応する。

<広域図>
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<「GLP神戸住吉浜」周辺図>
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立地は、神戸湾岸エリアに位置し、神戸港の大型コンテナターミナルへのアクセスもよく、動物検疫の検査を受けられる希少な冷凍冷蔵物流適地。阪神高速5号湾岸線「住吉浜IC」から約1.3km、阪神高速3号神戸線「魚崎IC」から約2.5kmの場所に位置し、神戸市内への都心配送および、関西・中国地方の中間地点として広域配送が可能な物流拠点として優れている。

また、阪神電気鉄道本線「住吉駅」と神戸新交通六甲アイランド線「南魚崎駅」から徒歩圏内で通勤アクセスも良く、施設周辺は住宅地や大規模商業施設が複数あることから、地域住民が集まりやすく雇用確保の点からも優位性を持っている。

BCP面では、地震対策として耐震性能の高いブレース材を採用し安全性を確保するほか、浸水や液状化対策を講じ、高い事業継続性を確保。環境への配慮として自然冷媒を採用しており、屋上への太陽光発電の設置、全館LED整備、緑化エリアの確保など、地球・地域・社会環境に配慮した施設を目指す。

発表によると、冷凍食品業界は物量が伸長しており、2012年~2021年の間で、冷凍食品消費量の年平均成長率は2.2%、家庭用冷凍食品の国内生産金額は46%増加、年平均成長率は4.3%と堅実で、今後も安定した成長が見込めるという。一方、冷凍冷蔵物流施設は、多額の設備投資がかかることや、消費地に近接した最適地の希少性などに課題があった。また常温のマルチテナント型物流施設の一部に冷凍冷蔵設備を入れる場合には、十分な仕様を満たせないこと、テナント負担による後工事の場合、退去時に原状回復工事が必要となる。

日本GLPは、こうした顧客課題の解決に向けて冷凍冷蔵の専門チームを立ち上げ、部門を横断して冷凍冷蔵における知見を集約してきた。現在までに24棟(うち3温度帯:約65万m2、冷凍冷蔵:約22万m2)の冷凍冷蔵物流施の実績があり、このうち8棟において同社が冷凍冷蔵設備の設置を行っている。

日本GLPの帖佐義之 社長は、「『GLP 神戸住吉浜』を今後のモデルケースとし、冷凍冷蔵マルチテナント型物流施設の標準化・賃貸型冷凍冷蔵物流マーケットの拡大を目指していきたい」とコメントしている。

■施設概要
施設名:GLP 神戸住吉浜
所在地:兵庫県神戸市東灘区住吉浜町 19-24
敷地面積:約2万1000m2(約6400坪)
延床面積:約4万5000m2(約1万3500坪)
建築面積:約1万2600m2(約3800坪)
収容能力:5万2660t(C&F 級:5万2660t)
構造:地上5階建て、耐震 RCS造
着工:2023年5月(予定)
竣工:2024年11月末(予定)
認証取得:CASBEE認証(予定)、ZEB認証(予定)

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