川崎汽船は5月15日、三菱商事の100%子会社であるDiamond Gas International社(以下、「DGI」)と、新造17万4000m3(メンブレン)型LNG船1隻を対象として、15年+合計10年(延長オプション)の長期定期傭船契約を同月12日に締結したと発表した。また、同時にサムスン重工業(Samsung Heavy Industries)と当該新造船の造船契約を締結した。
同傭船契約は、DGIと当社が新造船をベースに締結する初めての長期定期傭船契約となり、当該新造船は2026年後半より世界各地のLNG輸送に従事する予定。同船はME-GAエンジンを採用し、幅広い船速域における低燃費運航により環境負荷の低減を実現した。
同社は1983年に日本籍で初めてのLNG船「尾州丸」を就航させて以来、約40年間にわたってLNG船事業のノウハウとネットワークを蓄積してきた。同契約は同社がこれまでに培ってきた豊富なLNG船建造監督経験や高いレベルの船舶管理品質、安全で最適な運航サービスが高く評価され、締結に至ったもの。
同社は昨年5月に公表した中期経営計画で、LNG 輸送船事業を成長の牽引役となる事業の1つとして位置づけた。長期契約による安定収益事業を強化するとともに、拡大するエネルギー需要の取り込みに向けて、変化する顧客ニーズに的確に応えた成長戦略に取り組んでいくとしている。
商船三井/JERA向けLNG船7隻目の長期定期用船契約を締結