日本郵船は10月2日、日本郵船とノルウェーのケミカルタンカー大手ストルト・タンカーズの合弁会社、NYK Stolt Tankers社が、中国のNantong Xiangyu Shipyard(南通象屿造船所)とパーセルケミカルタンカー2隻の建造契約を締結したと発表した。
今回発注した2隻は、3万8000トンの貨物を積載できる大型ケミカルタンカー。ステンレス製のカーゴホールドを持ち、多様なケミカル製品の輸送に対応する。
環境対応として省エネ技術を搭載し、港での停泊中に陸上設備から必要な電力の送電を受ける設備も備える。
2隻は2028年と2029年に竣工する予定で、ストルト・タンカーズの子会社が運営するケミカル・タンカー・プールに投入する。2024年に同造船所に発注した6隻と合わせて、計8隻のケミカルタンカー建造を進めることになった。
脱炭素社会の実現に向け、再生可能エネルギーの需要が高まる中、SAF(持続可能な航空燃料)をはじめとする再生可能燃料やその原料を輸送できるケミカルタンカーは、今後も需要の伸びが期待されている。
日本郵船グループは、ストルト・タンカーズと共にケミカルタンカー船隊の更新と拡充を進め、燃費効率の良い船舶に入れ替えることで、今後のケミカル製品輸送需要の拡大に対応していく。
■発注船概要
船種:パーセルケミカルタンカー(化学製品、動植物油など多種類の貨物を搭載できる多目的ケミカルタンカー)
全長:184.90m
全幅:32.20m
載貨重量:約3万8000トン
竣工予定時期:2028年、2029年
造船所:Nantong Xiangyu Shipyard(中国)
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