JR貨物が5月18日に発表した4月の輸送動向によると、輸送実績はコンテナが157万8000トン(前年同月比1.8%減)、車扱が59万8000トン(1.4%増)で、合計217万6000トン(1.0%減)となった。
新型コロナウイルスの影響は緩和傾向にあり、インバウンドの増加等により人流が活発化してきたものの、原材料費高騰に伴う物価上昇による需要低迷等の影響は続いており、輸送実績は前年を下回った。
コンテナは、農産品・青果物が北海道と九州地区で玉葱の収穫が順調だったことから作柄不良の影響を受けた前年を上回った。自動車部品はサプライチェーンの不安定さは残るものの、半導体不足の解消が進み自動車生産も回復傾向にあり増送となった。
一方で、昨年来の値上げの影響等により清涼飲料水を中心に消費が低調に推移した食料工業品や、需要の低迷により生産減が続く化学薬品及び化学工業品、需要減に加え一部顧客の設備不具合により生産減となった紙・パルプ等が減送となった。
車扱は、石油が前年に比べ気温が高く推移し消費が減少した灯油を中心に減送となった。セメント・石灰石は前年を上回った。