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商船三井/船用モーター監視サービスを商用化、安全運航へDX推進

2023年05月24日/IT・機器

商船三井は5月24日、旭化成エンジニアリングと進めていた「振動センサーによる舶用モーター異常の予兆検知」に関する共同研究開発を完了し、舶用モーター向け状態監視サービス「V-MO」の商用化を実現したと発表した。

「V-MO」は船舶に搭載されているモーターに振動センサーを設置し、その計測データを解析することによりモーターの異常検知及び異常原因を診断、継続した状態監視を可能とするサービス。計測データはクラウドに送信されるため、船上のみならず陸上でもモーターの状態を監視することができる。

<サービス概要>
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同研究開発は、数多くの陸上プラントでの実績を持つ旭化成エンジニアリングの振動診断技術を舶用に展開する事を目的としたオープンイノベーションとして、2017年11月に開始。2020年から実証試験の対象船を増やし実用化を視野に入れた試行サービスを進めてきた。同社が運航する大型原油タンカー(VLCC)、ドライバルク船、自動車船、コンテナ船等13隻に合計で約200点の振動センサーを設置し、実航海でのデータ収集と解析を進めながら検証を続けてきた結果、システムの妥当性および実用性を確認することができ、このほど商用化に至った。

<実証試験を実施したコンテナ船>
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今後、同社運航船での搭載隻数を増やしていくとともに、V-MOの販売窓口である富士貿易を通じ、旭化成エンジニアリングが同社運航船のみならず国内外様々な船舶への販売を進める。

商船三井は、海運事業から想起される技術イノベーション開発のリーディングカンパニーとして業界を牽引すべく、昨年技術スローガン「One mile ahead」を定めた。同件は、その一環としての取組みとなる。今後、同件の研究開発を通して得られた知見やノウハウを生かし、安全運航の更なる向上と海上デジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進するとしている。

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