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日本海事協会/GTTの液化水素運搬船用設備に基本設計承認を発行

2023年07月26日/3PL・物流企業

日本海事協会は7月26日、GTT社による液化水素運搬船用の貨物格納設備(CCS:カーゴ・コンテインメント・システム)および貨物取扱設備(CHS:カーゴ・ハンドリング・システム)に対し、基本設計承認(AiP)を発行したと発表した。

水素は、燃焼時にCO2を排出しないことから、脱炭素社会を実現するためのクリーンエネルギーとして活用が期待されている。水素のサプライチェーン構築を目指し、水素を海上輸送するための技術開発が活発に進められている。

協会は、GTT社の開発した液化水素運搬船用のCCSおよびCHSの設計に対し、IGCコードを取り入れた本会鋼船規則「N編」および国際海事機関(IMO)の「液化水素ばら積み運送のための暫定勧告」を取り入れた本会「液化水素運搬船ガイドライン」などに基づく審査に加え、HAZIDを通じたリスク評価を検証し、所定の要件への適合を確認したことからAiPを発行したもの。

協会は、今後も脱炭素化に向けた先進的な取り組みに積極的に参画する。また、フロントランナーとの協業により得られた知見を規則やガイドラインに取り入れることで業界全体の脱炭素化を支援していくとしている。

なお、基本設計承認(Approval in Principle: AiP)とは、設計初期の段階あるいは特定の実装対象船舶が決定する前の段階で、国際条約や船級規則など既存の規制に基づき、設計を審査し、要件への適合の証明として発行する。後工程における規制面の手戻りの防止や、船級登録時の審査時間の短縮に繋がるとともに、設計状況の対外的なアピールの技術的根拠として活用することが可能となる。

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