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ナビタイムジャパン/渋滞ピークを避けられる「AI渋滞予報」可能に

2023年08月08日/IT・機器

ナビタイムジャパンは8月8日、リアルタイムの道路交通情報に特化したアプリ「渋滞情報マップby NAVITIME」で提供中の「AI渋滞予報」が、同日より、新渋滞予測モデルの採用により、事故や工事による交通規制情報や天気予報情報を考慮した渋滞予測が可能となったと発表した。

<AI渋滞情報マップイメージ>
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また、渋滞予報の更新タイミングも、今までは朝7時時点の1日1回だったが、いつでも最大24時間先までの渋滞予報を確認できるようになった。

これまで予測に利用していた、年末年始、お盆、GWなどの行楽シーズンも含めた約2年分のVICSから配信される渋滞長データに加え、事故や工事などによる交通規制情報や、降水量・風速の天気予報の情報を考慮できるようにすることで、これまでよりも、様々な渋滞の要因を踏まえた予測が可能となった。

<予測精度比較表>
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交通規制情報と天気予報の情報は、1時間ごとにAIに入力され、当日の道路状況やこの先の天候をリアルタイムに考慮して予測しており、約1時間ごとに最新の渋滞予報を確認できるようになった。

渋滞予測のAIモデルについても、規制情報・天候と渋滞との関係といった時系列データを相互に参照し、状況変化を捉えるために、道路どうし・変数どうしのつながりについて、同社が培ってきた知見を直接反映できるGNN(Graph Neural Network)という手法と、要因(静的変数)と渋滞の結びつきをAIが発見してくれるTFT(Temporal Fusion Transformer)という手法を新たに採用した。

渋滞予報の更新タイミングについても、これまでは1日1回、当日の朝7時から23時までの渋滞予報を提供していたが、直近の道路状況の変化をできる限り予測に生かせるよう、いつでも検索した時点から最大24時間先までの予報を確認できるようにした。

この新予測モデルを使って、2023年5月のデータで予測対象の100区間の精度を確認したところ、すべての予測結果のうち新モデルで予測された渋滞長が実際の渋滞長のプラスマイナス1km以内に収まっている予測結果が87.79%あることがわかった。

状況ごとの精度でも、2023年5月19日にまとまった量の降水があり、それが予報されていた東名阪自動車道の四日市IC-亀山IC(下り)の渋滞長予測(5月19日 7-19時)について、実際の渋滞長に対する誤差の平均が既存モデルで90.8%であるのに対し、今回リリースするモデルでは52.0%と、38.8ポイント改善された。

また、2023年5月19日(金)から6月7日まで上下線で通行止め規制が行われていた阪神高速3号神戸線(下り)の渋滞長予測(5月20日 7-19時)について、実際の渋滞長に対する誤差の平均が既存モデルで75.3%であるのに対し、今回リリースするモデルでは37.0%と、38.3ポイント改善された。

そのほか、「AI渋滞予報」機能詳細として、渋滞ヒートマップと主要渋滞区間の「混雑度マーカー」表示、渋滞予報グラフ、渋滞ピン等の機能を装備している。

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