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SAPジャパンほか/物流事業のNRSがSAP S/4HANA Cloud導入

2023年09月21日/IT・機器

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SAPジャパンならびにクレスコ・イー・ソリューション(CeS)は9月21日、物流事業をリードするNRS(旧日陸)が、管理会計・グループ会計の強化に向けて「SAP S/4HANA(R) Cloud(エスエーピー・エスフォーハナ・クラウド)」および「SAP Analytics Cloud(エスエーピー・アナリティクス・クラウド)」を導入し、業務効率の向上や迅速な情報提供を実現していると発表した。

システムの導入・構築については、CeSが担当した。

NRSは、化学品・危険物物流のリーディングカンパニーとして、国内外での危険物の輸送や保管、輸送容器のリース・販売に至るまで、多岐にわたって事業を展開している。同社は、2021年10月を初年度とする中期経営計画の中でDX専門プロジェクト「Above Beyond Project」を推進するなど、DXに積極的に取り組んでいる。

そのDXプロジェクトの一環として、同社では、管理会計およびグループ会計の強化を目的としたグローバル会計システムの刷新を検討した。これまでは顧客別の粗利を正しく把握する仕組みがなく、予実管理も手作業がベースであったため、タイムリーなアクションが難しいという課題があった。

そこで、NRSは、コスト、安定性、保守、そして化学業界におけるマーケットシェアの高さを評価した結果、SAP S/4HANA Cloud(財務会計/管理会計)およびSAP Analytics Cloud(BIツール)の導入を決めた。グループ全体の会計業務プロセスを標準化し、かつ連携を自動化することで、データ利活用の高度化を図ることを目指した。システムの導入は、技術力、プロジェクト推進力などが評価されたCeSが担当し、業務をシステムに合わせる「Fit to Standard」を基本方針として推進した。

導入作業は2020年5月に開始し、まずは国内拠点への導入を優先し、2021年10月に国内拠点10社で本稼働をスタートさせた。海外拠点への導入については、国内の導入と並行しながら2021年10月から本格的な開発を開始。グループ共通基盤をロールアウトする形で開発期間の短縮を図り、2022年10月に海外拠点12社で本稼働を開始した。

これらの新システムにより、グループ各社の業務プロセスが標準化され、業務効率の向上が実現した。

今後についてNRSでは、勘定科目などのマスタが統一されたメリットを活かし、会計システム以外の物流システムや倉庫管理システム、通関システムなどの非財務系システムをつなぎ、同一のデータを利活用しながら経営にフィードバックすることを構想している。

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