セイノーホールディングス(HD)は12月20日、保冷ボックスを活用した常温車両での冷蔵混載輸送「ドライコールド輸送」により、保冷車両を貸し切って輸送する場合と比較して、輸送コストを80%削減を実現したと発表した。
同社は、大日本印刷(DNP)が開発した「DNP多機能断熱ボックス」と、同社の路線輸送全国ネットワークを活用した「ドライコールド輸送サービス」を展開している。
昨今の温暖化や品質管理の厳格化による低温物流ニーズが高まる一方、ドライバ―の人手不足や2024年問題で保冷車両の手配が難しくなっており、その課題解決手段として、同サービスの利用が順調に増えているという。
同サービスは、チルド帯(0~10℃。10~20℃、5~20℃も可能)に対応しており、特に食品・化学品・医薬品業界の貸切に満たない中ロット輸送を希望する顧客からの利用が多い。
従来の冷蔵輸送では、貸切未満・小口以上の中ロットの商品を運ぶ際でも保冷車両を貸切で手配するのが一般的で、コスト面に課題があった。
ドライコールド輸送では、保冷車両を貸し切って輸送する場合と比較して、輸送コスト80%削減を実現。また、異なる温度帯を混載輸送できるため積載効率が向上し、輸送の効率化やCO2削減にもつながっているという。
セイノーHDは、ドライコールド輸送を拡充することで、ドライバー不足や2024年問題だけでなく、カーボンニュートラル実現に向けたGreen物流の促進にも貢献していく考えだ。