大日本印刷(DNP)とBIPROGYは1月11日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「量子・AIハイブリッド技術のサイバー・フィジカル開発事業」において「量子+古典AIによる物流業務効率化のアプリケーション開発」を共同提案し、実施予定先として採択されたと発表した。
両社は、今回採択された研究開発テーマで、量子インスパイアード技術を含む量子アニーリングと、古典AI技術を組み合わせた「量子・AIハイブリッド技術」を活用した最適化アプリケーションを開発する。
同アプリは、物流・交通分野における配送計画の最適化や、倉庫内のピッキング計画の最適化などの課題に適用するもの。開発するDNPグループ内の製造・物流現場やBIPROGYの顧客企業で導入実証を行い、本格的なサービスの導入につなげていく。
DNPは、生産や人員計画の最適化などの「組合せ最適化」を高速で処理する「DNPアニーリング・ソフトウェア」を開発し、製造・物流領域への適用に取り組んでいる。
またBIPROGYは、量子計算、量子アルゴリズムなどの理論分野の研究を継続しながら、「量子コンピューティング・タスクフォース」を立ち上げ、システムインテグレーターとしてのビジネスへの適用に取り組んでいる。
両社は量子技術の研究開発とビジネス展開などで協業関係にあり、これまで培った物流・交通分野向けの業務課題解決の知見と、「量子・AI ハイブリッド技術」を活用した最適化アプリケーションの研究開発を共同で実施する。実施期間は最大で委託期間が2023年12月〜2026年8月、助成期間が2026年9月〜2027年8月。