商船三井は4月25日、ポーランド国営ガスパイプライン会社GAZ-SYSTEM S.A.（ガス システム）」）との新造FSRU1隻の長期用船契約を締結したと発表した。
＜プロジェクトの位置関係（Courtesy of GAZ-SYSTEM）＞
＜FSRUのイメージ写真（右がFSRU）＞
この船は2027年竣工を目指しHD Hyundai Heavy Industryにて建造され、同社が船舶管理を担う予定。
この件は、ポーランドのグダンスク港から沖合3 km 程度の場所に新規浮体式 LNG受入ターミナルを建設するものであり、この船はそのターミナルにおいて受け入れ基地と貯蔵施設という中心的な役割を果たすものとして投入される。
ポーランドにとって初めてのFSRU 導入となるもので、同国のエネルギーセキュリティの戦略的強化に寄与するとともに、欧州委員会により地域レベルで貢献するインフラ開発プロジェクトである”Project of Common Interest”に指定される等、欧州委員会にとっても関心の高い地域密着型のインフラプロジェクトとなる。
なお、FSRUは、Floating Storage and Regasification Unitの略で、LNGを洋上で受け入れて貯蔵し、再ガス化を行い陸上へ送出することができる浮体式設備。陸上に貯蔵タンクや再ガス化設備を建設する場合と比較して、コストを抑え、かつ工期を短くできるという利点がある。
■船の概要
主要寸法：全長 294.00m 船幅 46.00m
船型 船型：17万m3 メンブレン型
造船所：Hyundai Heavy Industry
竣工予定：2027年
