名村造船所は4月26日、佐賀県の伊万里事業で建造していたARAMO SHIPPING (シンガポール)向け、大型LPG・アンモニア運搬船「AQUAMARINE PROGRESS II」を引渡したと発表した。
同船は三菱造船との技術提携により建造を行う大型LPG運搬船(VLGC)の第2番船となる。特長は国内主要LPGターミナルへ入港可能な最大船型をベースに、積載貨物タンク容積を従来の8万3000万m3型から8万7000m3型へ大型化したこと。
LPG/重油2元燃料対応主機関の採用に加え、推進効率の最適化を図ることで、LPG を燃料として使用する場合には従来の重油燃料船と比べて排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)は約90%、二酸化炭素(CO2)は約20%、窒素酸化物(NOx)は約20%の削減が見込め、国際海事機関が定めるEEDIフェーズ3にも適合する環境を考慮した最新鋭船だ。また、次世代のクリーン燃料として注目されているアンモニアも積載可能となっている。
同社は地球環境に優しい船づくりによる持続可能な社会を実現するため、環境負荷低減を経営の最重要課題の一つとして位置づけている。2050年カーボンニュートラルを掲げる政府方針に沿い温室効果ガスの排出削減を目指すとともに、次世代燃料船の開発にも積極的に取り組み、低炭素社会の実現に貢献していくとしている。
■概要
全長:230.0m
幅(型):36.60m
夏期満載喫水 (型) 12.00m
総トン数:5万849 総トン
貨物タンク容積:8万7119.300m3
主機関 MAN B&W:6G60ME-C10.5-LGIP-EGRBP1基
定員:29名
船級:日本海事協会 (NK)
船籍:シンガポール
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