NIPPON EXPRESSホールディングス（HD）、日本航空（JAL）など7社は8月2日、航空の脱炭素化に向け持続可能な航空燃料（SAF）の利用を促進しようと、「Scope3環境価値」取引の実証試験を行うことで合意した。
SAF利用で生じる間接的なCO2排出量の削減効果を取引する、新たなスキームを構築するプロジェクト。実証試験はスキームのコンセプトを確認するためで、他に成田国際空港、伊藤忠商事、ENEOS、みずほ銀行、みずほリサーチ＆テクノロジーズが参画する。
＜コンセプト＞
燃料供給事業者、航空会社、フォワーダー、空港会社が一緒に取り組むもの。環境価値が活発に取引されることで、航空輸送のバリューチェーン全体でSAFにかかるコストをシェアできるようにする。
仕組みは、プラットフォーム上で環境価値の販売情報と購入情報を収集しマッチングすることで取引機会を創出。環境価値の販売者は、成田国際空港にSAFを搬入し、プラットフォーム上に環境価値を提供、また環境価値の購入者は、プラットフォームを通じて自社の購入条件に合致したものを購入する。
環境価値の売買を集約化でき、売買相手ごとの複数の個別契約を結ぶ必要がなくなる。試験的な取引の後、参画企業を拡大した本格的な実証事業を経て、構築したスキームの社会実装を目指す。
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