オリックス不動産は8月21日、茨城県つくば市で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「つくばロジスティクスセンター」が完成したことで、このほど竣工・内覧会を開催した。
立地場所は、圏央道「つくば中央インターチェンジ(IC)」から約4.7km、常磐道「谷田部IC」から約9kmの立地で、東京都心まで車で約1時間の距離に位置する。圏央道と常磐道が交わるエリアにより、都心への配送と北関東を中心とした関東全域への配送のいずれにも対応可能で、つくばエクスプレス「研究学園」駅から約2kmと、通勤利便性にも優れている。また、つくば市は、市が誕生した1987年以降毎年人口増が記録されるなど、日本でも有数の人口増加都市として入居テナント企業の雇用確保において優位性が高いエリアだ。
オリックス不動産投資開発事業本部物流事業部の平川直人部長は「物流施設は供給過多になって空室率が増していると聞くが、オリックス不動産の場合、この施設で51棟目となるが、いずれも空室率は低い状態にある。それは当社の物件の立地の良さによるものと考えている。つくば市は人口増加全国上位の市であり、雇用確保にもとても有利な場所だと考えている。リーシングはじっくり半年ほどかけてリースアップするつもりだが、アパレルや日雑品をはじめとして多くの顧客から問い合わせが来ている」と話し、立地の良さを強調した。
建物は、延床面積4万9530.65m2、鉄骨造4階建てのマルチテナント仕様で、募集区画は最小約3200坪から、最大で4テナントの入居が可能。1階から2階にスロープを設け、1階に最大26台、2階に最大24台の大型車(10t車)が同時接車可能なバースを備える。施設内には、入居テナント企業の従業員が昼食や休憩などに利用可能なカフェラウンジを用意し、施設で働く人々の職場環境の向上に貢献する。
屋上には太陽光発電設備を設置するほか、天候の影響や夜間など発電量が不足する場合にもオリックスより非化石証書付き(トラッキング付き)の電力を供給することで、入居テナント企業は100%再生可能エネルギー由来の電力を利用できる。また、物件はCASBEE(新築)AランクやZEB Readyを取得予定で、環境に配慮した仕様としている。
今後の物流施設展開については、現在、東名阪を中心に開発を進めており、大阪府高槻市、名古屋の一宮では既に着工、埼玉県中里町、埼玉県三郷市でも着工予定としている。さらに、劣化が進む古い倉庫の建て替え需要にも応えていく予定だという。
■概要
名称:つくばロジスティクスセンター
所在地:茨城県つくば市東光台5丁目13-11他(地番)
交通手段:首都圏中央連絡自動車道「つくば中央IC」から約4.7km
常磐自動車道「谷田部IC」から約9km
つくばエクスプレス「研究学園」駅から約2km
路線バス(つくば市コミュニティ)「東光台体育館」バス停から約30m(徒歩約1分)
敷地面積:2万3800.18m2(約7199.55坪)
延床面積:4万9530.65m2(約1万4983.02坪)
規模・構造:地上4階建て、鉄骨造
駐車場台数:普通車199台(軽車両専用駐車場1台含む)、大型トラック待機場10台
その他:トラックバース56台(50台:10t車、6台:4t車)
床荷重1.5t/m2、梁下有効高:5.5m以上、
全館LED完備、非常用発電機完備、太陽光発電設備実装、
電気自動車(EV)充電スタンド4基設置
設計:西松建設