フルフィルメント(EC物流)を手がけるエクシークは9月24日、EC事業者の成長促進を目的として「物流」×「フィンテック」を融合させた、EC事業者の資金繰り支援サービスを展開すると発表した。
フルフィルメント(EC物流)事業を展開する中で蓄積される「荷主単位」「商品単位」の「入出荷情報」「在庫保管状況」「回転率」等の物流タイムデータを解析・有効活用し、EC事業者に対して資金繰り支援を行い、事業成長を後押しする。
また、一定時点における静態情報だけではなく、物流のリアルタイムの動態情報をモニタリングサービスとして提供することで、金融機関や在庫評価会社等の動産担保融資の審査精度向上をサポートするとともに、保険会社等と連携して新たな動産総合保険を開発する。不測の際には、実物を保管しているという特性を生かし、回収リスクの低減を手伝う。
国内外を問わず、原材料から完成品(商品)が消費者の手元に届くまでシームレスにつながり、その商品が売れた際、小売・製造・原材料、それぞれを同時に決済させることが可能だ。
エクシークは、フィンテックを活用することで、「在庫を持たない世界」 つまり、EC事業者が「自身で開発した独自性のある商品であっても、在庫を持たず、販売やマーケティングに専念し、消費者の代金をもってすべての決済をする」という未来を目指している。ひいては、過剰在庫や売れ残り、陳腐化ロス等、経済的に意味のない在庫(流通ロス)は限りなくゼロに近づき、流通変革につながると考えている。
EC事業者向けに、エクシーク単独、又は共創パートナーとの提携により、貸付でも出資でもない実態に即した資金繰り支援を行い、キャッシュフロー改善や金融コスト削減、在庫圧縮による財務体質改善といった経営的視点の支援を行なっていくとしている。
今回の取組は、エクシークが2023年12月にリリースした「FULFILLMENT PARK」(フルフィルメントの枠を飛び越え、ECブランドの売上向上を目的とした、これまでにないプラットフォームサービス)の中でも大きな役割を果たしている。
同プラットフォームサービスでは、エクシーク最大の強みである受注・検品・保管・梱包・発送といった従来のフルフィルメントサービスに加え、オフライン展開や海外進出支援、サイト運用支援等を行っている。そして、新たにフィンテックを活用したEC事業者向けの資金繰り支援サービスを追加、展開。既に導入されたEC事業者もおり、今後事例を紹介していく予定だ。
エクシーク/米「JOOR」と連携、ECブランドの海外進出を支援