帝国データバンクは12月23日、自動車業界のサプライチェーン動向調査(2024年12月)を発表した。
国内自動車メーカー10社のサプライチェーン企業(自動車産業)の総数は、2024年11月時点で国内に推計6万8485社であった。トヨタ自動車が4万680社と最多で、取引階層(Tier)別にみると、トヨタ自動車と直接取引を行う「Tier1」が2306社あり、Tier1と取引を行う「Tier2」は2万2334社、「Tier3以降」は1万6040社だった。
経営統合の報道が流れたホンダは2万2465社、日産は1万9084社あり、それぞれ取引階層(Tier)別にみると、ホンダの「Tier1」は2305社あり、「Tier2」は1万4045社、「Tier3」は6115社だった。日産の「Tier1」は1817社あり、「Tier2」は1万2204社、「Tier3」は5063社だった。
サプライチェーン全体の企業のうち売上高が判明した企業を規模別にみると「1億円以上10億円未満」が3万6108社(54.1%)と最も多く、「1億円未満」が1万4952社(22.4%)と続き、「10億円未満」の企業で76.5%を占め、中小企業が自動車産業を支えていることがわかる。
ホンダと日産両社のサプライチェーンに登場する企業は9242社、三菱自動車を含めた3社のサプライチェーンに登場する企業は3472社だった。9242社のうち売上高が判明した企業を規模別にみると、「1億円以上10億円未満」が4507社(50.1%)と最も多く、「1億円未満」が1752社(19.5%)と続き、「10億円未満」の割合は69.6%とサプライチェーン全体と比べるとやや少ない傾向にある。
業種の傾向では、「自動車部分品・付属品製造業」が550社と最も多く、「金型・同部分品・付属品製造業」が480社、配送を担う「一般貨物自動車運送業」が381社、「工業用プラスチック製品製造業」が379社、「金属プレス製品製造業」が373社と続いた。
サプライチェーン企業全体の業種をみると運送、ソフトウェア、サービス、工事関連など間接費や販管費に計上される商品・サービスを提供する企業が上位でだった。
ホンダと日産で重複する企業は製造業が多く、汎用性、技術力、規模、信頼性を有している自動車製造を支える需要な役割を果たしている。
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