アサヒロジスティクスは4月10日、埼玉県比企郡嵐山町の「花見台共配センター」の建て替え工事が完了したと発表した。
建物の老朽化対策や機能の強化のため、今後継続的にスクラップアンドビルドを進めていくためのモデル事業として位置づけている。
時代に合わせた施設や設備に更新を続けていくことで、従業員の負荷の軽減や働きやすい環境を整備するとともに、安定した物流の提供に幅広く貢献するとしている。
花見台共配センターは、1995年6月に大手スーパーマーケット向けの物流センターとして開設。開設当時は「花見台TCセンター」「花見台CFセンター」としていたが、その後、共配を中心としたさらなるインフラの強化を図るため2010年4月に名称を「花見台共配センター」に変更し、現在では外食チェーン向けの商品の在庫保管、仕分け、配送業務を中心に行っている。
同社では花見台共配センターを皮切りに本格的な物流センターの構築を進めてきたが、開設から約30年が経過し、施設の老朽化、キャパシティの不足や機能の不足等の課題が出てきた。
作業の負荷を軽減しより働きやすい環境の整備として常温庫へ本格的なエアコン導入したほか、在庫スペースの確保や自動倉庫等の導入によるシステム化の推進により、顧客にとってもより使いやすく、効率的な物流を提供できる施設としている。
共配ネットワークでは、関東だけでなく信越方面への幹線便の玄関口として、より幅広い顧客のニーズに応えられる環境を整えていくとしている。
新センターの稼働により、従来よりも保管キャパシティが大幅に向上、特に近年ニーズが高まっている冷凍在庫に対応する保管容量は、現センターの325%に拡充し、顧客の多様な要望により柔軟に応えられる体制が整う。
現状では関東圏の共配センター6か所(五霞、岩槻、松戸、千葉長沼、横浜、愛川)は満床に近づいており各共配センターとの連携強化により、エリア全体での冷凍在庫保管能力を底上げし、より安定したサービス提供が可能になる。
ストックヤード、クロスドックスペースの拡充により、方面別仕分け体制の構築が進み、甲信越エリアへの配送対応や、関東圏全体への配送網のさらなる拡充も視野に入れている。
■概要
名称:アサヒロジスティクス花見台共配センター
住所:埼玉県比企郡嵐山町花見台7-1
アクセス:関越自動車道 嵐山小川ICより1.8km
最寄り駅 東武東上線武蔵嵐山駅より5.2km
竣工:2025年3月31日
敷地面積:1万1849.44m2(3584.45坪)
延床面積:1万1484.79m2(3474.14坪)
構造:鉄骨造、倉庫3階建、事務所2階建
設備:
冷凍庫(-20℃)1402.51m2(424.26坪)、うち自動倉庫634.91m2(192.06坪)
冷蔵庫(8℃)2986.72m2(903.48坪)
常温庫2710.71m2(819.99坪)
超冷凍庫(-40℃)206.63m2(62.51坪)
※自動倉庫、事務所、休憩室、企業内保育園他、自家スタンド(設置計画中)