日本郵船は6月23日、船員向け給与支払いプラットフォームをグローバルに展開する Kadmos Holding GmbH(カドモス、以下「Kadmos社」)の全株式を取得することに6月12日に合意したと発表した。
Kadmos社は2021年にドイツのベルリンで設立され、全世界の船主や船舶管理会社、その船員に対して革新的な給与支払いソリューションを提供している急成長中のテクノロジー企業。
日本郵船は2019年、世界最大の船員輩出国であるフィリピンの首都マニラにマルコペイ社(MarCoPay Inc.)を設立し、フィリピン人船員とその家族の福祉を促進するプラットフォームとして、ローンや保険を含む金融サービスを提供している。マルコペイ社はフィリピン人船員に対するデジタル給与支払いプラットフォーム事業者として唯一、フィリピン中央銀行から電子マネー発行者のライセンスを取得しており、フィリピン人船員を起用する船主や船舶管理会社に対してサービスを提供している。
今回、Kadmos社を取得することによって、サービスの対象をフィリピンからすべての国籍の船員に拡大し、包括的な給与支払いソリューションをグローバルに提供する。さらに、拡大したサービス対象エリアを活かして海事産業での電子通貨の普及に取り組み、海運業界を支える重要な存在である船員のウェルビーイングを強力に推進するとしている。
■Kadmos 社の概要
Kadmos Holding GmbH
本社:ドイツ・ベルリン
設立:2021年
共同創設者:Justus Schmueser及びSasha Makarovych
ウェブサイト: https://www.kadmos.io/
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