丸運は10月22日、丸運グループ安全活動計画に基づく「2025年度セーフティドライバーコンテスト(タンクローリー部門)」を埼玉県の UD トラックス UD エクスペリエンスセンターで開催したと発表した。
<左から中村社長、優勝した安田さん、2位の鈴木さん、3位の浮田さん>
当日は、選手9名に加え各拠点の応援者や本社事務局など総勢65名が参加。開会式では中村正幸 社長より「安全運転の技術はもちろん、“安全を考える姿勢”こそがプロドライバーの誇り」との激励があり、選手たちは真剣に競技に臨んだ。
大会は、タンクローリー部門に従事する社員の安全運転技術の向上と安全意識のさらなる醸成を目的に実施しており、全国の営業所から選抜された9名のドライバーが出場。初の女性ドライバーも登場し、若手からベテランまでが真剣勝負を繰り広げ、丸運グループが掲げる「安全第一」の理念を体現する熱い一日となった。
競技は「縦列駐車」「オフセットアレー(位置をずらして配置したコーンを倒さずに右車線から左車線に狭い距離で移動する競技)」「直線走行」「スラローム(前進→バック)」「車間距離(一時停止)」「車庫入れ」と、実際の運転を想定した6項目で構成。安全確認や下車時の三点支持など、基本動作の正確さも含め総合的に審査された。
わずかなハンドル操作の違いが得点を左右する厳しい環境の中、選手たちは冷静な判断と高い集中力で挑戦。選手間では「どれも難しい」との声が上がり、特に縦列駐車や直線走行は難易度が高いとの声が多くあった。
また、ボールを乗せた缶を左右70cm間隔で置き、2メートル真っ直ぐ走る直線走行の競技では、見学者が息をのむ中、1個も落とさずクリアした選手はわずか3名。大きな歓声と拍手が沸き起こった。
採点の結果、入社1年目24歳の丸運トランスポート西日本 倉敷営業所の安田翔貴さんが見事優勝。続いて、第2位には丸運トランスポート東日本 宮城営業所の鈴木清隆さん、第3位には丸運トランスポート東日本 京浜営業所の浮田宏道さんが入賞し、いずれも高い安全意識と安定した操作技術が評価された。
内田常務執行役員(エネルギー輸送事業部長)の講評では、「まずは選手の運転技術の高さに感心しました。次に、“絶対に事故を起こさない”という安全意識の高さを強く感じました。そして、全員のレベルが伯仲しており、順位を付けるのが難しかった」と振り返った。また、「本日得た経験を必ず職場に持ち帰り、仲間に共有してほしい」と呼びかけた。
閉会の挨拶では、矢口常務執行役員(テクノサポート管理本部長)から 「この大会は優劣を競う場ではなく、体験を職場に還元することこそが目的。安全に近道はなく、一つひとつの確認を積み重ねてこそ事故ゼロにつながる」との言葉があった。選手や参加社員たちは、今後も日々の輸送現場で“安全を最優先に考える姿勢”を実践していくことが期待される。
なお、セーフティドライバーコンテストは、「事故防止」「運転技能の底上げ」「指導者育成」を目的に、2018 年よりスタートした。(途中コロナ過で中断あり)特にタンクローリーは重量・長尺車両であり、液体が車体の動きに合わせて揺れ動く特性があるため、車両の安定を保つ高度な運転技術と集中力が求められる。