フェデラル エクスプレス(フェデックス)は12月11日、2025年度における同社の世界的なネットワークとイノベーションを推進する役割について分析したグローバル経済影響レポート(Global Economic Impact Report)を発表した。
<2025 Global Economic Impact Report>

このレポートは、ビジネスの意思決定に関するデータや分析を提供するグローバル企業の Dun & Bradstreet 社と共同で作成され、フェデックスが世界に与える影響「フェデックス効果」を示したものだ。
レポートでは、2025年度にフェデックスがグローバル経済に対して与えた経済効果が、合計1260億ドルに上ったと報告している。この結果は、フェデックスの輸送ネットワーク規模、サービス向上および業務の最適化に対する継続的な取り組みを反映したものだ。
アジア太平洋地域において、フェデックスは2025度、運送・保管・通信分野で約5億1000万ドル、製造分野で約4億8400万ドルの経済波及効果をもたらしており、経済全体では16億ドルの間接的な経済波及効果があった。直接的なものも合わせると、アジア太平洋経済にもたらした経済効果は約57億ドルに到達したという。
世界への影響では、フェデックスは2025年度にアジア太平洋地域全体で複数の新規航空路線ルートを導入、ネットワークを強化している。シンガポールとアメリカ合衆国を結ぶ直行往復便のほか、アジア太平洋地域のハブ施設がある広州と、バンガロール、UAE、リエージュ、パリを結ぶ新ルートの開設や、タイの東部経済回廊のレムチャバンに小口貨物。・航空貨物施設を新設しており、増大する地域需要に対応を進めてきている。
2024年度にフェデックスが契約した、10万社のサプライヤーのうち、9割が中小企業であることから、サプライチェーンにおいて数十万の雇用創出の下支えになったとしている。
また中小企業に対し、FedExインポートツールの提供や、アジア太平洋地域全市場の輸入顧客向け共同出荷ツールといった、ソリューションやプログラムを提供。デジタルイノベーションの提供を推進したという。
他にも同レポートでは、カーボンニュートラルといった持続可能性、慈善活動やボランティアといった社会貢献についても言及している。
レポートにおいて、フェデックスのラジ・スーブラマニアン社長兼CEOは、「フェデックスは50年以上にわたり、革新的な配送サービスを通じてコミュニティ同士を結びつけ、グローバルコマースの発展をけん引してきた。我々のネットワークは、急速に変化する貿易環境とサプライチェーンの変革の中にあっても、イノベーションを尊ぶ企業文化と卓越したサービス、チームの揺るぎないコミットメントに支えられ、この1年間世界の各地の進歩を後押しし続けることができた」と述べている。