横浜市港湾局は2月4日、「令和3年度(2021年度) 港湾局予算概要」を発表した。
それによると、国際競争力のある港の実現のため、コンテナ取扱機能強化と自動車取扱機能強化を挙げている。
コンテナ取扱機能強化では、令和3年度新規拡充事業として新本牧ふ頭の整備、本牧ふ頭の再編強化を挙げて説明。
新本牧ふ頭は、大水深高規格コンテナターミナルと高度な流通加工機能を有するロジスティクス施設からなる新たな物流拠点を形成するもの。また、南本牧ふ頭埋立完了に続く市内公共建設発生土等を安定的に受け入れる役割も担い、秋頃から埋立てを開始する。
本牧ふ頭の再編強化では、超大型コンテナ船への対応を図るため、D4・D5コンテナターミナルの一体的な運用に向けてD5コンテナターミナルの再整備に着手する。
また、コンテナ貨物取扱量の拡大と定着に向けて、A突堤におけるロジスティクス拠点の形成のため、道路・給排水設備等の基盤整備を進めるとともに、国と連携した物流施設整備費貸付金等を活用して事業者の進出を促進する。
さらに、再編強化等に伴う上屋移転に対応するため、新山下地区に2層構造の「高度化上屋」を整備する。
自動車取扱機能強化では、自動車貨物は、横浜港の主力輸出品目であり、大黒ふ頭は「東日本最大の自動車取扱拠点」となっている。そのため、自動車専用船の大型化や着岸隻数の増加に対応するため、自動車専用船岸壁の改良、コンテナターミナルの自動車ターミナルへの転換等を進める。
P3・P4及びT3~8の岸壁改良により、我が国最大級の延長1400mの連続バースが完成する。これにより全長200m級の大型自動車専用船が5隻同時に着岸できるようになり、安定的・効率的な自動車取扱が可能となる。また、南本牧ふ頭に利用者が移転したC4コンテナターミナルについて自動車ターミナルへの転換を進める。