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プロロジス/16.1万m2のマルチ型施設、千葉県八千代市に竣工

2022年11月04日/物流施設

プロロジスが千葉県八千代市で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク八千代1」が11月4日、竣工した。同日現地で竣工式が開催され、関係者らが施設の完成を祝った。

<プロロジスパーク八千代1>
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「プロロジスパーク八千代1」は、2棟の物流施設を開発する計画の1棟目であり、約6万9300m2の敷地に5階建て、延床面積約16万1200m2の大型物流施設。八千代市内では初めてのダブルランプウェイを備え、すでに大手食品卸の国分首都圏と賃貸借契約を締結済み、さらに大手貨物輸送会社ほか複数の企業とも賃貸借契約の締結を予定している。総投資額は約280億円。

<位置図>
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「プロロジスパーク八千代1」は、大成建設が1970年代から取り組んできた宅地開発事業地における産業施設として2015年から計画されてきた。その後、2019年にもえぎ野自治会および八千代市との合意により造成を開始、このほど竣工の運びとなった。

同施設の開発地は、首都圏物流の大動脈である国道16号から約2kmと、東京都市圏の消費地および関東広域への配送にも最適な立地。また、京成本線「勝田台」駅および東葉高速鉄道「東葉勝田台」駅から同地までバスで15分とアクセスしやすく、周辺地域は近年、都心通勤者のベッドタウンとして鉄道網が発達し、雇用確保に有利な環境となっている。さらに地盤も良好で、防災面・BCP(事業継続計画)においても優位性が高い。

<竣工式の様子>
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竣工式には、プロロジスの山田御酒 会長 兼 CEOをはじめ、入居予定企業である国分首都圏、大手貨物輸送企業の関係者のほか、土地売主でもあり設計・施工を担当した大成建設の矢口則彦 副社長執行役員、もえぎ野自治会、監理・監修を担当したフクダ・アンド・パートナーズの専務取締役 専務執行役員 設計・建設支援本部 山田裕一 本部長、管理会社の関電ファシリティーズ 近藤忠司 社長らが参列。

<プロロジス 山田御酒 会長 兼 CEO>
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まず、山田会長 兼 CEOが、「千葉県では22棟目となるこの施設は特にBCPと環境対策に注力している。従来、停電の際には3日間運営ができればいいとしてきたが、昨今の災害をみていると3日間では足りそうにないというとで、非常時の電力供給を7日間分可能とした。早々に入居契約もいただき、いいスタートを切っている。今月22日には八千代市と防災協定を締結する予定で、これから長いお付き合いになる顧客や地域の方々に貢献していきたい」と挨拶。

<国分首都圏 物井敦 社長 執行役員>
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続いて、来賓を代表し国分首都圏の物井敦 社長 執行役員が、「わが社では3拠点目の利用となるが、アクセスの良さと雇用面、そしてBCPに優れた環境が決め手となった。2024年問題を前に物流課題をふまえ、この施設では物流マテハンの機械化に本格的に取り組み、今後の試金石として利便性の向上を図っていきたい」と、今後の運用について語った。

<広々としたランプウェイ>
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「プロロジスパーク八千代1」は、八千代市内では初めてのダブルランプウェイを備えた先進的物流施設で、上り下り専用のランプウェイにより一方通行のトラック動線を確保し、各階のトラックバースに45フィートコンテナセミトレーラーおよび21mフルトレーラーがアクセス可能。ワンフロアの賃貸面積は、基準階では約2万6000m2、1階で約2万8000m2を確保し、大規模な自動化設備を導入しやすい仕様となっている。また、基準階の有効高さは5.5m、床荷重を1.5t/m2としているが、1階は倉庫両面にバースを設置、床荷重を2.0t/m2とし、飲料や食品流通、冷凍冷蔵庫の対応が可能となっている。

<防災センター>
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また、同施設はその立地特性から、千葉エリアの災害対応拠点施設として位置づけられている。具体的には、非常用発電機の燃料オイルタンクを地下に設置し、停電時には防災センターや入居企業の事務所エリアなどの主要機能へ最大約7日分の電力供給を可能とする。また、緊急地震速報、衛星電話の導入に加えて井水浄化設備を設置し、断水時にもトイレ用水を確保し、事業継続を支援する。

<トラックバース付近>
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さらに、環境負荷低減の一環として、共用部に人感センサー付きLED照明を採用。倉庫内には、通常のLED照明比で電力使用量を半減できる高天井用センサー付きインテリジェントLED照明(プロロジス共同開発)を設置。屋根面にはFIT(固定価格買取制度)による太陽光パネルを設置するほか、自家消費用の設置も計画中で、施設内及び入居企業のESG推進に寄与するとともに、余剰電力が生じた場合には自己託送により、他施設へのグリーン電力供給も可能となる。

<景観がよく健康に配慮したカフェテリア>
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<テーブル席や打ち合わせブースも整備>
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さらに、入居企業の社員が利用可能な共有スペースとして、メインのコア最上階にカフェテリア、サブのコア最上階に休憩スペースをそれぞれ配置。カフェテリアには24時間営業の売店が開業予定であり、併設の厨房で調理する出来立て弁当を提供。無料Wi-Fiと有線放送も導入予定であり、休憩スペースのほか、テレワークに適したテーブル席や打ち合せブース、貸会議室も併設し、ドライバーの休憩室も整備する。

<周辺図>
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なおプロロジスは今後、隣地に計画中の「プロロジスパーク八千代2」についても早期着工をめざしている。また近隣には、八千代東部給食センターが稼働を開始したほか、隣接地には商業施設の建設も決定しており、地域の賑わいといっそうの活性化が期待される。

<「プロロジスパーク八千代1」竣工>

■施設概要
名称:プロロジスパーク八千代1
開発地:千葉県八千代市保品1809-1
敷地面積:6万9315.20m2(約2万967.85坪)
計画延床面積:16万1219.36m2(約4万8768.85坪)
構造:地上5階建て、柱RC+梁S造
着工:2021年4月
竣工:2022年10月

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